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大会15日目


決勝

●バター焼き  1-16  せんべい汁○

バター焼きはバターを練りこんだ生地で具を包むという、 中に何が入ってるか分からない楽しさがある。 逆に言えば中に何が入ってるのか分からない、 「もしかして苦手なものが入っていたらどうしよう」 という不安感が、大量失点につながったようだ。 一方でせんべい汁はひと目で何が入っているか分かる安心感が客の心を掴んだのだろう。 具をオープンにするということは、心をオープンにすることと同じだ。
●徳島ラーメン  5-6  せんべい汁○

茶色い豚骨スープに、チャーシューではなく甘辛く煮付けた豚バラ肉、 半熟卵ではなく生卵、必ずといっていいほどついてくるご飯が特徴の徳島ラーメン。 日本人の心をくすぐる和風テイストでせんべい汁を苦しめたが、 あとわずか1点、だが遠く遠い1点。 堅い南部せんべいの分厚い殻を破ることは出来なかった。

●どろ焼き  1-2  せんべい汁○

お好み焼き・たこ焼き・明石焼きを蹴落とし関西“焼き物”界のトップを狙うどろ焼き。 どろだけにドロ試合が予想されたが、どろ焼きは8安打の猛攻もせんべいは割れず1点が限度、 一方のせんべい汁はどろ焼きより少ない5安打で2点をもぎ取り、接戦を制した。 内容的にはほぼ(どろだけに)ドローだったが、 どろ焼きには(どろなのに)どろ臭さが足りなかったかも知れない。
○せんべい汁  5-0  宇都宮餃子●

中国四千年の歴史から生まれた餃子だけに、せんべい汁にとっては相当の苦戦が予想されたが、 点心(=中国語で軽食、デザート)なのになかなか点が入らず、 せんべい汁が完封勝利をおさめた。 餃子の皮で包むにはせんべいは大き過ぎた、ということか。 宇都宮市には今回の完封負けで、「うたれるのみや市」への改名が検討されているとか。

たかがせんべい!されどせんべい!
誰が思いついたのかお菓子を鍋に入れるという仰天発想! 極寒の地・八戸で地元の人たちがあみだした脅威の工夫! 堅いせんべいを柔らかく煮るというコペルニクス転回!
一途な頑固さと!何にでも対応できる柔軟さ!
その両方を兼ね備えたグルメが青森県八戸市からやってきた!
それがッッッ!
八戸せんべい汁だッッッ!!!


○焼き小龍包  14-3  タレカツ丼●

カツ丼に醤油という仰天の発想で挑んだ新潟タレカツ丼だったが、 醤油だけにしょっぱい味の試合結果となった。 対して焼き小龍包はこれでもかと脂がギトギトしたしつこい味。 何点とっても決して攻撃の手をゆるめない、しつこい試合運びで大量14点を奪い圧勝した。
○焼き小龍包  11-8  出雲そば●

1回戦で米を倒したあとはそばとの対戦。 両者ノーガードの殴り合いで点の取り合いとなったこの試合は、 出雲そばが(そばだけに)最後のびてしまった。 お互い攻撃のチームで実力は互角だったが、 守備では出雲そばの方が(そばだけに)ザルな部分もあったか。

○焼き小龍包  6-4  和歌山ラーメン●

和歌山ラーメンといえば、和歌山市観光協会のホームページでさえ 「和歌山ラーメンには三種類あって、ひとつは醤油系、ふたつめは豚骨醤油系、 もうひとつは、それ以外」 と書いてるくらい謎だらけのラーメンだが(何でもいいんじゃねえか)、 この試合でも序盤に大量失点したかと思えばそのあとはピシャリと抑えたり、 追いつくかと思えばギリギリ追いつかなったり、 その実力の全貌を明らかにしないまま甲子園を去った。
●谷津ロール  0-5  焼き小龍包○

1回戦でどんぶりもの、2回戦は日本そば、3回戦はラーメン、4回戦は洋菓子スイーツ。 ここまでは異種格闘技戦が続いていた焼き小龍包だったが、 ついにここで同じ点心(デザート)との「同じジャンル対決」が実現した。 結果は焼き小龍包がまさかの完封勝ち。 同じデザートであっても、谷津ロールと違い焼き小龍包は「甘くなかった」ということだ。
○焼き小龍包  14-4  岡山えびめし●

5回戦、関西では圧倒的存在感の「焼き物」ジャンル、岡山えびめしとの対決。 えびピラフとの見た目で分かる違いはその「黒さ」。 岡山えびめしはデミグラスソースまたはウスターソースで炒めるために真っ黒なのだ。 一方の焼き小龍包は、真っ白である。 焼き小龍包vs岡山えびめし、白い食べ物と黒い食べ物が白黒つける対決は、 焼き小龍包に白星がついた。


上海からやってきた中国四千年の味! 君は食べたか!? 町田の仲町商店街入り口に30分並んで食べるこの点心を! 店の張り紙には 「決してかぶりつかないでください、ヤケドします」 と警告が書いてある!

だがこれは“振り”だッ!

これまで!
新潟タレカツ丼も!
出雲そばも!
和歌山ラーメンも!
谷津ロールも!
岡山えびめしも!!

かぶりついて来た!焼き小龍包にッッ!!
なぜなら!
やつらは男だからだ! ヤケドしようが関係ねえ!
俺たちはダチョウ倶楽部に男の生き様を教えられた!
男ってのは、道がふたつあれば、敢えて困難な道を選ぶ生き物だって事を!

さあ来い!八戸せんべい汁!
俺は逃げも隠れもしねえ! 正面からかぶりついて、俺を丸ごと飲み込んでみろッ!
俺の名はッッ!
焼き小龍包だッッッ!!!



頂 上 決 戦

2011年8月20日(土) AM 9:30

八戸せんべい汁 vs 町田・焼き小龍包