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4/27(火) ●中日0−8読売○
(ナゴヤドーム)

▼森球審、体調不良
最初に気づいたのはしげるだった。
背中にいる森球審のストライク・ボールの声のトーンがおかしい。 体の調子でも悪いのだろうか?
谷繁
「……?」

一塁ベンチからも、森球審の異変の様子は見てとれた。 いつも堂々と胸を張り試合を支配する球審が、どうにも弱々しく見える。 フラフラしている。

落合監督がベンチを出た。
森球審
「大丈夫か? 無理すんな。調子が悪いなら交代した方がいいぞ」

責任感の強い森は、体調不良を言い出せないでいた。 しかし落合監督が声をかけたことで、 「ああ、端から見て分かるくらい俺は具合が悪いんだ」 と気づき、森の責任感は「試合を休むと迷惑がかかる」から「試合に出ると迷惑がかかる」に変わった。 そして森は下がり、二塁の名幸が球審に、二塁には予備審判の橘高が入った。
審判に橘高を入れるというのは中日にとってリスキーな選択 になったが、 グラウンドでの事故防止はすべてに優先される。試合の勝敗よりも、だ。

▼心やさしき者たち
「森さんは大丈夫だろうか…」
心やさしい竜戦士たちだから、途中退場した森審判員のことを思うと気が気でない。 今は治療室で点滴を受けているという。

森さんは大丈夫だろうか、大事なくあって欲しい、 そんなことばかり考えていてはプレーに集中出来ないのも当たり前。


森球審が心配で後逸する和田さん
森球審が心配で後逸する和田さん
森球審が心配で7失点してしまった朝倉
森球審が心配で7失点してしまった朝倉

試合は0−8と大敗したが、今日は仕方がない。 竜戦士たちの心のやさしさが出てしまった敗戦だった。

4月27日(火) ナゴヤドーム
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R
読売 3 0 0 0 4 0 0 1 0 8
中日 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
【中日】●朝倉→長峰→清水昭
【読売】○藤井→久保→星野
【本塁打】ラミレス9号(朝倉)、阿部4号(朝倉)、李スンヨプ3号(清水昭)
▼28474
この日のナゴヤドームの観客数発表は28424人と、 読売ファンも球場来てない ということが、ハッキリと数字で明らかになった。
原監督
「三塁側もガラガラだよ!どうして?エッグはいつも満員なのに?」
清武
「1万席空席なら1万枚のタダ券をバラまく、 ってやり方を中日新聞さんはやってないのかあ」

▼森審判員、過換気症候群だった
後日、森審判員は風邪による発熱と、過換気症候群という診断結果が出た。 大事にいたらずよかった、 と、ドラゴンズナインはホッと胸をなでおろした。

ウィキペディアで「過換気症候群」を調べると、 「直接的にこの症状が起因して死ぬ事はない。しかし心臓発作などを誘発し死に至るケースもある」 と、記述されている。
グラウンド内での悲しい事故は二度と見たくない。 試合の勝敗よりも、森審判員が無事で本当によかった。



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