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落合時代

時代はドアラの手に 2008年

落合博満
つ いにドアラの時代がやってきた。



 一九九四年にマスコット・デビューし、 当時はキモい風貌に全く人気が出ず、 ナゴヤドーム移転の際のどさくさでにメイン・マスコットの座をシャオロンに奪われた、 それがドアラだ。

 そんな一度消されかけた過去を持つドアラが、 二〇〇五年の交流戦をきっかけにどんどん活動範囲を広げ、 今では 「全盛時のピンクレディーか、ドアラか」 と言われるほどの人気者となったんだ。

ドアラの歴史
1994年 ・ドラゴンズのマスコットとして登場。デビュー時は一号と二号がいた。
1996年 ・ナゴヤ球場最終戦後、月刊ドラゴンズに一号と二号の首が取れた衝撃写真が掲載される。 取れた首の部分には、人間の顔のようなものがあった。
1997年 ・本拠地をナゴヤドームに移転。 新マスコットにシャオロン登場。 ショックからかドアラの顔は大きく変貌し、 背番号も「000」に変更になった。
2000年 ・今イチぱっとしない新マスコットのシャオンのテコ入れとして、 パオロンが登場。最初は女友達という設定だったが、いつの間にか妹になった。 ドアラ、ますます居場所がなくなる。
2003年 ・ゴールデンドアラ登場。不甲斐無いドアラに修行を施し、消え去る。現在行方不明。
2004年 ・ドアラ、プチ整形。無表情で無機質な能面顔から現在のニヤついたドアラになる。 背番号は「1994」に変更。
2005年 ・交流戦でビジター球場遠征行脚。 その懸命な応援と胡散臭さにビジターファンの間で人気が急上昇する。
2006年 ・球団公式ブログ(通称『石黒ブログ』)開始。ドアラの活動内容が逐一報告されるようになる。
2007年 ・西武ドームでの挙動不審な行動の動画がインターネットにアップされ、 「あのキモいコアラは何者だ」と知名度が一気に広まる。
・ドアラTシャツをさまざまなバージョンで発売。
・アジアシリーズ優勝後、 「アジア王・ドアラ」を自ら宣言。
2008年 ・日経エンタテイメント紙において「あまりに自由過ぎるで賞」を受賞。
・トヨタから「ドアラ・バージョン」の車が発売。
・初のトークショーを開催。
・書籍『ドアラのひみつ〜かくさしゃかいにまけないよ〜』を発売。
・写真集『ドアラ☆チック』発売。
・中日スポーツでコラム『ドアラのつぶやき』連載開始。
・CD『ドアラのテーマ』、DVD『ドアラのすべて』発売。
・DVD『ドアラの休日 げんじつとうひ、してみました』発売。
・公式カレンダー発売。
・アクションフィギュアを発売。
・書籍『ドアラの九州旅日記』発売。
・2009年度、Wii用ゲームソフト『ドアラでWii』の発売が決定。

 一時は引退まで噂されたドアラ。
 しかし、その崖っぷちからドアラは這い上がった。

 シャオロン・パオロンがナゴヤドームでモタモタ歩きで愛らしさを鼓舞しキャーキャー言われていたとき、 いや、キャーキャーは言われてなかったが、 ドアラはバク転・バク宙の猛特訓に汗を流し、 交流戦ではビジター全球場で営業活動、 敵マスコット・選手との交流も広げ、 活動範囲を広げていった。

 また、石黒広報も球団と掛け合い遠征費を捻出させ、 ビジター球場でのイベントにドアラが参加できるよう根回しに走り回り、 ブログを毎日更新しては宣伝&活動報告を行い、 ドアラのために尽力を惜しまなかった。

最初は遠征費にも苦労してたな。 ビジターでのファンサービスなんて 球団には一円の利益にもならないからな。 青コアラ
金コアラ それが巡り巡って今では球団営業ガッポガッポだろう。 ファンサービスはやり方を間違えなければ、 大きな利益となって還ってくるという事さ。

 このドアラの姿を見て、勇気づけられない選手はいない。
 「最初はダメでも、俺だっていつかきっと…!」

 石黒広報の姿を見て、胸を打たれないコーチはいない。
 「どれだけマスコットに力があっても、 それを発揮できるかどうかは広報次第。 それは選手とコーチの関係も同じなんだ…!」

 ドアラ&石黒広報コンビの成功は、 ドラゴンズの選手・コーチにも夢と希望を与えているんだ。

ドアラブームはこんなところまで!
キモカワ

ドアラグッズ
『ドアラのひみつ』
(書籍、2008/2/21発売)

ドアラグッズ
『ドアラ☆チック』
(写真集、2008/5/24発売)

ドアラグッズ
『ドアラのすべて』
(DVD、2008/7/23発売)

ドアラグッズ
『ドアラの休日』
(DVD、2008/9/12発売)

ドアラグッズ
『ドアラの九州旅日記』
(写真集、2008/11/21発売)

ドアラグッズ
『ドアラのへや』
(書籍、2008/3/2発売)

ドアラグッズ
『ドアラでWii』
(ゲームソフト、2009/4/2発売)



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