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新しい歴史
帰って来た山井
六月三十日(火)○中日―阪神●

山井 思 い出されるのは二〇〇七年の日本シリーズ第六戦。 山井→岩瀬のリレーでメジャーでも実現していない 『優勝決定戦での継投完全試合』 が達成された。

 あまりに劇的なパーフェクトのため、その試合はむしろ 「一人でやった完全試合」よりもはるかに印象強く、人々の胸に刻み込まれ、 記憶にも記録にも永遠に残る伝説の物語 となった。

「二人でやった完全試合だから記録に残らない! 記録、記録〜!」と騒いでた評論家もいたがな。

誰だっけ、あのとき騒いでたアホづらした評論家は?
青コアラ
金コアラ さあて、記憶にも記録にも残ってないよ。

 あの“伝説”から一年半。

 ナゴヤドームのマウンドに立った山井は、再び 新たな伝説 を作ろうとしていた!!

一回 1 赤星 四球 山井
2 関本 三振 山井
3 新井 左飛 山井
4 金本 中安 山井
5 ブラゼル 左安 山井
6 一ゴ 山井
二回 7 鳥谷 中安 山井
8 狩野 二ゴ 山井
9 下柳 中安 山井
1 赤星 左二 山井
2 関本 中飛 山井
3 新井 左安 山井

 対阪神戦、久々に先発した山井は一回三分の二を投げ四失点と火だるま、 二イニング持たずに カラータイマーが危険域に達しKO、 マウンドを降りた。

 そしてその後を継いだのは本来なら勝ちパタンの中継ぎ・高橋聡文。
 むむ、聡文? ネルソンじゃなくて?

 まるで試合終盤、接戦の場面であるかのような聡文投入。 ここから、中日の“奇跡の継投”が始まる。

二回 4 金本 投ゴ 高橋聡
三回 5 ブラゼル 三振 高橋聡
6 左飛 高橋聡
7 鳥谷 右飛 高橋聡
四回 8 狩野 遊ゴ ネルソン
9 下柳 三振 ネルソン
1 赤星 遊ゴ ネルソン
五回 2 関本 三ゴ ネルソン
3 新井 右飛 ネルソン
4 金本 三振 ネルソン
六回 5 ブラゼル 三振 パヤノ
6 桜井 三振 パヤノ
7 鳥谷 中飛 パヤノ
七回 8 狩野 三振 パヤノ
9 清水 四球 パヤノ
1 赤星 遊併 パヤノ
八回 2 関本 死球 浅尾
3 新井 三振 浅尾
4 金本 中飛 浅尾
5 ブラゼル 三振 浅尾

 なんと、二番手の高橋聡から三番手・ネルソン、四番手・パヤノ、五番手・浅尾まで、 投手四人で残りイニングをノーヒットノーランの継投!!

 「まさか、これは…!」

 そして最後の九回のマウンドに立ったのは…

カキーン☆

岩瀬
「打たれちゃった☆テヘ」


九回 6 桜井 左安 岩瀬
7 鳥谷 投犠 岩瀬
8 狩野 一ゴ 岩瀬
9 高橋光 三振 岩瀬

投手
山井 1 2/3 56 12 11 6 0 1 1 0 4
高橋聡 1 1/3 15 4 4 0 0 1 0 0 0
ネルソン 2 25 6 6 0 0 2 0 0 0
パヤノ 2 22 6 5 0 0 3 1 0 0
浅尾 1 16 4 3 0 0 2 0 1 0
岩瀬 1 11 4 3 1 0 1 0 0 0


祝!
山井・岩瀬以外
継投ノーヒットノーラン達成!!


花束

 そう、あの日、山井・岩瀬が継投による完全試合を達成したように、 この日は山井・岩瀬 以外による継投ノーヒットノーラン が達成されたのだ!

いや、それに何の意味が?
青コアラ
金コアラ 山井が投げる日は伝説が生まれる。 どんな伝説かは知らんが、ということだろう。

  1 2 3 4 5 6 7 8 9   R
阪神  
中日  
【中日】 山井→高橋聡→ネルソン→○パヤノ→浅尾→S岩瀬
【阪神】 ●下柳→渡辺→江草→アッチソン
【本塁打】 藤井八号(下柳)


今日のヒーロー

たいへんよくできました
藤井淳志
藤井淳志
(ふじい・あつし)
 右打席で下柳から炎の逆転満塁ホームラン。

たいへんよくできました
荒木雅博
荒木雅博
(あらき・まさひろ)
 塁に出ると足で下柳をかき回し、チャンスを広げる。

たいへんよくできました
井端弘和
井端弘和
(いばた・ひろかず)
 こちらも荒木とセットでうるさい足。しつこい盗塁パフォーマンスで下柳の体力と冷静さを奪った。

たいへんよくできました
森野将彦
森野将彦
(もりの・まさひこ)
 犠牲フライで早い回に一点取り、「ん、なんとなく今日も行けそう」なムードを作った。

たいへんよくできました
高橋聡文
高橋聡文
(たかはし・あきふみ)
 先発が二回持たずKOされスクランブル登板、一回三分の一を打者四人のパーフェクトで切り抜け、 後の逆転劇のために舞台を壊さなかった。

たいへんよくできました
ネルソン
ネルソン
 苦しいショートリリーフ・リレーの中で二イニングを打者六人のパーフェクト、 阪神打線に重苦しいムードを漂わせ、阪神ベンチは相当いやな感じになったはずだ。

たいへんよくできました
パヤノ
パヤノ
 二イニングを打者六人ノーヒット(四球一と併殺一)で切り抜け、勝利投手となる。

たいへんよくできました
浅尾拓也
浅尾拓也
(あさお・たくや)
 一イニングを打者四人ノーヒット(一四球)。 これで二回二死〜八回スリーアウトまで、 「六イニング三分の一を四人継投でノーヒットノーラン」という離れ業を演じる。

たいへんよくできました
岩瀬仁紀
岩瀬仁紀
(いわせ・ひとき)
 最後は岩瀬が貫禄のクローズ。今日もおつかれさまです。


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