ホーム 昭和の詩人の言葉
新しい歴史
東北を制圧!
六月十日(水)●東北楽天―中日○

ブランコ か の松尾芭蕉と弟子のそらくんが命をかけて旅したというみちのく・仙台。 (命を落としそうになったのは主に芭蕉の方だけであるが)

 そんな二人の俳人の気持ちになって、仙台宮城球場をおとずれた竜ナインだった。

 楽天のスタメンを見ると、中村紀こそ腰痛で抜けたものの、 “仙台の大砲”山崎武司、 “韋駄天”土谷鉄平と元中日勢が主力を形成、 ベンチには“半袖王子”小山伸一郎が控え、 “炎のヘッドスライディング”関川コーチも元気に掛け声を出している。


元ドラを あつめて強し イーグルス
芭蕉とそら
(元ドラゴンズ選手をいっぱい集めた甲斐があって、中日の一軍と二軍の中間くらいの戦力にはなりましたね)


 一回表、いきなりブランコの先制スリーランが飛び出した!


閑(しずか)さや スタンドにしみ入る ブラムラン
芭蕉とそら
(ブランコがホームランをぶちこむと、仙台球場はすっかり静かになってしまいました)


 試合は三回までにドラゴンズが十点を奪う一方的な展開。
 あまりの大差に、グラウンドの霧が濃くなった四回、 楽天・野村監督はたまらず出てきて審判に 「中止やないか、この霧では野球は出来んぞ」 とゲーム中断を促す作戦に。
 しかし、この抗議は審判にあっさり却下された。


五月雨の 降のこしてや クリネックス
芭蕉とそら
(五月雨の霧がこんなに出ているのに、 クリネックススタジアムは中止にならないなんてどういうこっちゃ)
※旧暦五月は現在の六月。


 こうなると期待されるのは古巣との対戦に燃える山崎武司の一発。
 しかし山崎は、第一打席は四球、 第二打席は中日時代から何度も見せてきたスカポンと打ち上げたセンターフライに終わり、 第三打席はサードゴロ、 そして十五点リードされた終盤、 勝敗に全く関係なくなった第四打席で(みんなもう帰りたいのに)(無駄に)タイムリー を放ち、 「ああ、変わってないなあ、山崎は」と中日ファンを懐かしがらせたのだった。


山崎や ああ山崎や 山崎や
芭蕉とそら
(山崎を見てると、言葉につまり、声になりません)


 かつて尾張出身の豊臣秀吉が、天下統一の前の最後にして最強の敵、 “無敵の独眼竜”といわれた東北の雄・伊達政宗を、 一滴の血も流さず臣下にし全国制覇を成し遂げたように、 楽天も無抵抗のまま中日の軍門にくだり、東北の地はドラゴンズが制圧した。


夏草や 兵(つはもの)どもが ゆめのあと
芭蕉とそら
(夏の訪れを感じるにつれ、春先は「楽天、四月首位!」「創設五年目で初優勝!」 と盛り上がっていたのが、今では夢の中の出来事のようです)


  1 2 3 4 5 6 7 8 9   R
中日   15
東北楽天  
【楽天】 ●ラズナー→井坂→川井→佐竹→青山
【中日】 ○小笠原→高橋聡
【本塁打】 ブランコ十七号(ラズナー)、ブランコ十八号(川井)


公示
6/9 抹消 35野本
6/10 登録 37岩崎恭


今日のヒーロー

たいへんよくできました
ブランコ
ブランコ
 前日のNHK特集ではブランコとその家族が紹介され、 中睦まじく焼肉屋で食事する風景が放映された。 「ヤキニク、ダイスキー」と言ってただけに、 仙台では腹いっぱいの牛タンを食べたことだろう。 スタミナ満点の本塁打二発で美味しい焼肉のお礼をした。

たいへんよくできました
井端弘和
井端弘和
(いばた・ひろかず)
荒木雅博
荒木雅博
(あらき・まさひろ)
森野将彦
森野将彦
(もりの・まさひこ)
和田一浩
和田一浩
(わだ・かずひろ)
デラロサ
デラロサ
小池正晃
小池正晃
(こいけ・まさあき)
英智
英智
(ひでのり)
谷繁元信
谷繁元信
(たにしげ・もとのぶ)
 先発全員安打。

たいへんよくできました
小笠原孝
小笠原孝
(おがさわら・たかし)
 一年分の援護点をもらって八回一失点。



ホーム