第112話

川上、試合途中でバックレ


阪神 vs 中日

10回戦

1赤星
2関本
3濱中
4金本
5矢野
6シーツ
7鳥谷
8藤本
9下柳
岡田vs落合
1荒木
2井端
3福留
4ウッズ
5オチョ
6森野
7谷繁
8英智
9川上


川上粘投!



川上 「ふー、今日は調子が今いちフサ…
ああっ!?


浴衣パオロン


川上 「パオちゃん…浴衣フサ…!」

ドキドキドキ

パオロン 「あ、川上さん…!」

ドキドキドキ

川上 「………」

ドキドキドキ



走るケンシン

「ちょっと浴衣買ってくるフサー!」


 6回を投げ終えた川上は、デニーにマウンドを託すと、 試合途中でタクシーに乗りナゴヤドームから消えたのだった。


 
阪神
中日 x

×神1−5中○


 オールスター明けからナゴヤドームでのお立ち台は 落合監督の発案で「投打のヒーロー」が上がることになっている。 選手の競争意識を高めようという意味合いで、 ここ2戦も先発して勝ち投手となった中田・山本昌は必ずお立ち台に上がっていた。
 しかし、この日のお立ち台に、先発勝利投手の川上の姿は、なかった。


7月25日 中田・福留・英智

7/25

7月26日 山本昌・福留・谷繁

7/26

7月27日 福留・荒木・ウッズ

7/27



落合親分 「ん?何でお立ち台にケンシンがいないだ?」

勝ち投手だべ?

宇野コーチ 「浴衣買いに行ったまま戻って来てないです」



 この夜の“川上、試合途中にナゴヤドームからタクシーで失踪事件”は、 翌日の東スポのみが『川上故障か!?』の見出しで報道したが、 川上は翌週もローテーション通りに登板、勝利投手になっており、 故障説は覆され、はからずも「浴衣説」を証明する格好となった。


ぶっちぎ竜