第39話

不惑の高代



原 vs 落合

4回戦

1鈴木尚
2仁 志
3二 岡
4 李 
5小久保
6阿 部
7矢 野
8三浦貴
9上 原
原vs落合
1荒 木
2井 端
3福 留
4ウッズ
5オチョ
6立 浪
7上 田
8小 田
9マルティネス


その日、全世界を衝撃が襲った!!


 
中日    
黒ジャイ    

 場面は8回表、中日の攻撃。
 ノーアウトランナー二塁でランナーは藤井だった。
 打席のアレックスは浅いライトファウルフライ。これに 二走の藤井がタッチアップを試み、 三塁でアウトになった。

 このプレー自体はまあ“よくあるプレー”である。
 このパタンで成功するケースもあるから、結果論でどうこういうも良し悪しだ。
 ところが、試合後、 高代コーチから飛び出した言葉 が、世界20億人の中日ファンに大きな衝撃を与えたのだ!!!


新聞記事より
 三塁ベースコーチの高代野手総合チーフコーチは「大チョンボ」と、おかんむり。 「野球を知らなすぎる。8回、2点差。 迷ったら自重しろよ 、と、言ってあったのに…」。 事前に制していた。藤井は試合後、ショックのあまり無言だ。



高代コーチ

「迷ったら自重しろよ」



 コーチ!あなたの辞書に「自重」なんて言葉があったなんて!!


 絶対に間に合わない立浪をホームに突っ込ませたり!
 絶対に間に合わないウッズをホームに突っ込ませたり!
 中日ファンは、三塁ベースには踏むとオンになるスイッチが仕込んであり、 そのスイッチがオンになると高代コーチの右手がグルグル回りだすことを知っている!!

 藤井は、(高代コーチに無謀な突っ込みを自重しろと言われた)ショックのあまり、 無言になるほどだった。


敗戦
 
中日
黒ジャイ x

○読5−3中×



落合親分 「…面白いセリフを聞かせてもらったよ。ここ30年 (の高代コーチとの付き合い)の中で、 こんな面白いセリフは初めてじゃないか? みんなも面白かったろ?」

高代コーチ 「何を言ってるんですか監督。
 私は、ランナーが立浪だろうとウッズだろうと、
 迷ったことは一度もありませんよ」

落合親分 「迷え。」



ぶっちぎ竜