仕置きシリーズ・第一戦
川上、ライバル伝説の始まり

10月16日(土) ×名古屋−西武○



落合親分  川上。第1戦の先発はお前だ。
 ウチのエースとして胸張って投げてこい。
 
川上  ハイ!
 ところで、特に気をつけないといけないバッターはいますか?
 
落合親分  知りません。
 作戦はモリシゲ&タニシゲのシゲシゲコンビに任せてます。
 私はな〜んにも、知りません。

 ただ、4番のカブレラはこれと言って穴の無いバッター。
 打たれても気にする事はないし、どうしても打たれたく無かったら
 歩かせりゃいいだけ。

 問題は5番の和田だ。和田に気をつけろ、ってタニシゲが言ってたよ。
 
川上  和田さん…って、どんな人なんですか?
 
落合親分  西武の選手会長で向こうのチームリーダーだな。
 いわば、お前と一緒だよ。
 お前も将来はウチの元締めになるかも知れないんだ。
 十年か二十年か後には、和田とお前で「監督対決」なんてあるかも
 知れないな。
 
川上  将来的に今とは違った立場でライバルになるかも知れない、
 ってわけですね!
 ようし、頑張るぞう!




そして、天下分け目の第1戦が始まった!!



  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R
西武 0 0 0             0
名古屋 0 0 0             0


 両軍投手戦で始まり、3回を終わり0−0。
 そして迎えた4回表、西武の攻撃、バッターは和田!!


川上  この人が和田…。  何故か、他人のような気がしないな…。
 将来の幹部候補生としてのライバル以外に、
 何か不思議な縁を感じる…!!
 
和田  ケンシン君か…。
 思えば彼はM大でホシノさんの後輩、
 そして僕は県G商で、偉大なるモリミチ大先輩の後輩…。

 先輩同士がチュニチで権力争いをしたライバルというのもあるが、
 それ以外にも、何か不思議な因縁を感じるのは、気のせいか…。
 
川上  勝負だ、和田さ…… ん?
 
和田  さあ来い、ケンシン君!!
 
川上  あの頭は!?


カッキーーーン!!

和田、シリーズ1号!

「モリミチ先輩のカタキだ!!」


川上  ガーーン!!


「………」

和田を見つめる川上

和田の頭部に熱い視線を送る川上↑




川上  分かった…。和田さんに感じた妙な親近感の謎が…。
 そうか…そういう事だったのか…!!


 西武は、和田のこの一発の他にも、 5回に県G商の和田の後輩・英智が何でもないライトフライを痛恨のタイムリーエラー。 川上はこの2失点で抑えたものの、味方打線の援護なく、第1戦を落とした。


  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R
西武 0 0 0 1 1 0 0 0 0 2
名古屋 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0



☆   ☆   ☆   ☆   ☆



落合親分  川上はこの試合で、これから長きに渡って戦っていくライバルを得た。
 この悔しさをバネに、ひと回りもふた回りも成長してくれるだろう。
 
川上  ライバルって、言うか、仲間って言うか!
 次は絶対に負けません!!

 勝負も!
 育毛も!!




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