第六十九殺

川相、隠し球を計画する

9月10日(金) ○中日−広島●




 この日、延長11回までもつれた接戦にピリオドを打ったのは、 またも川相のサヨナラタイムリーだった!!


川相、今季二度目のサヨナラ!


  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 R
広島 0 0 0 0 0 0 0 2 2 0 0 4
名古屋 0 0 0 0 0 2 0 0 2 0 1x 5x


いいぞ・いいぞ・川相!!

湧き上がる川相コール


インタビュアー  放送席、放送席!
 今日のヒーローは、サヨナラ打の川相選手です!!
 川相選手、素晴らしい仕事でした!!
 
川相  ありがとうございます!!


いいぞ・いいぞ・川相!!


インタビュアー  あの場面、どんな気持ちで打席に立ちましたか!?
 
川相  はい!
 実は9回の守備で、隠し球をやろうとしてたんですが…


いいぞ・いいぞ・川…

え?


川相  でも、その隠し球が失敗して、
 やらなくていい点を与えてしまいました。
 その悔しさを胸に、何とかしてやろうと打席に立ちました!!


しーん…

…かく…し…球?


インタビュアー  …か、隠し球なんてやってたんですか!?

 
川相  はい!!


しーん…

元木!元木!

湧き上がる元木コール


 
インタビュアー  さ、さすが川相さん!
 素晴らしい職人芸ですね!!
 
川相  試合に出たときは、何かやろうと考えてますから!!


☆   ☆   ☆   ☆   ☆



 川相昌弘。

 読売暗黒時代の彼に対し、我々よその一家のファンは
 「無口な頑固職人」
 という、間違ったイメージを持っていた。


 しかし実際の川相は、オヤジギャグ、マイク大好き、喋り出したら止まらない、 挙げ句に「隠し球」という 元木クラスの姑息な芸 まで持ってることが明らかに。


 しかもそれを自慢気に語るあたり、どうも川相、チュニチファンの間では
 「隠し球」「元木」「卑怯」
 という悪いイメージ(※1)しかないのを知らない様子で、 その空気の読めないオヤジっぷり「無口な頑固職人」 というよりは寧ろ、 「典型的なオヤジ課長サラリーマン」 に類似点が多い。



    (※1)2004年9月の調査では、Googleで「元木」+「隠し球」で281件、 「元木」+「卑怯」で605件ヒットしている。


    「元木」+「隠し球」

    「元木」+「卑怯」


 しかし、ここで問題なのは川相のコスさではない。

 注目すべきは、同じ“隠し球”というキーワードでも 「元木=卑怯」「川相=職人」とされる点だ。
 両者の違いは何処から来るのだろうか?


落合  いつも言ってるでしょ。選手は試合で積み重ねたものを出してるだけ。

 川相は、普段からオヤジギャグを連発している。
 だからオヤジ特有の、
 「しゃべりが長い」「マイクを持ったら離さない」「やる事がセコイ」
 という側面が出ても、普段の積み重ねがあるから、

 「オヤジだから、しょうがないか」

 と周囲も納得するんだ。
 特別なことは何もしてない。普段の積み重ねだよ。



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