第五十九殺

小笠原、明治の洗礼を受ける

8月19日(木) ○中日−阪神●


 この日、ローテの谷間、というよりは “ローテのグランドキャニオン” とも言うべき巨大な谷間の名古屋一家の先発は小笠原。

 ところが!
 好調期間が3日続けばスランプが27日は続く小笠原が、 この日は珍しく好調な日で、6回1/3を被安打3、無失点の好投で、 828日振りの勝利 を挙げたのだった!!


小笠原、828日振りの勝利!


  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R
阪神 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
名古屋 0 0 0 1 0 3 0 0 x 4


 めったにない小笠原のヒーローインタビュー!
 しかし、翌日のトーチュウ1面に、小笠原は驚愕した!!


小笠原、828日振りの勝利!しかしトーチュウ1面は…



小笠原  わーい!!828日振りの…
 あれ? …1面じゃないの?


小笠原、828日振りの勝利!しかしトーチュウ1面は…


小笠原  誰だよ阿武って!?


 それは衝撃的な出来事だった。

 それまで、北島康生がどうだろうが宇津木ジャパンがどうだろうが、 谷の嫁が金メダルだろうが、中畑ジャパンまでも 五輪関係の記事を徹底的に無視、 頑なに名古屋一家の勝利だけを伝えてきたトーチュウが、 よりによって小笠原が勝利を挙げたこの日、 突然の方向転換で女子柔道・阿武の金メダルを1面にもってきたのだ!!

 誰だ!阿武って!?


ここで賢明な読者諸君は、「何故小笠原じゃなく、阿武だったのか?」を考えてみよう。

※阿武は「あんの」と読むそうです。




【解答編】

川上  何言ってるんだ、小笠原。
 阿武さんが1面になるのは当たり前だろう。
 
小笠原  あっ…ウス! 川上先輩、ウス!!
 先輩!この阿武ってヤツ、知ってるんスか?
 
川上  あ?
 何言ってるんだ。阿武さんて、うちらの先輩だぞ?
 
小笠原  ええっ!?


阿武 教子(あんの・のりこ) 1974年5月23日生 柳川高−明治大−警視庁
川上 憲伸(かわかみ・けんしん) 1975年6月22日生 徳島商−明治大−中日
小笠原 孝(おがさわら・たかし) 1976年11月29日生 市立船橋−明治大−中日


小笠原  な、なるほど。
 スミマセンでした阿武センパイ!
 私がツケ上がってました!!
 今からケツバット100本いかせて頂きます!!

 …でも、川上センパイ。
 うちらの運動部に伝わる“鉄の掟”(=先輩より目立つな、先輩は神様)と、
 トーチュウと何か関係があるんですか??
 
川上  今年はな…。
 明大を持ち上げときたい、何かしらの大きな理由があるんだよ。
 読売が撤退した今、明治のご機嫌取りのためにな…。



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