第九殺
荒木、1号ほめ殺し

4月27日(火) ×広島−中日○



 “猫好きヤンキー理論”が世に発表されたのは、 島本和彦『炎の転校生』でのブラック滝沢のエピソードのときと記憶している。

 “猫好きヤンキー理論”。それは、 普段優等生の人間が、たまに悪いことをすると 「日ごろはいい子ぶってるが本当はものすごく腹黒い人間」 と思われ、逆に、普段不良の人間がたまにいいことをすると、 「日ごろはツッパッてるけれど、本当は気持ちのやさしい真っ直ぐな人間」 と思われてしまう、世の中の理不尽を説いた法則である。



 善行と悪行のバランスが明らかに違うのに、世間的には 「善行90%・悪行10%」なら悪人、 「善行10%・悪行90%」ならむしろ善人と思われる、 それが“猫好きヤンキー理論”である。
 普段暴力・カツアゲ・強姦・殺人と、どんな非人道なことをしていても、 雨の日にちょこっと捨て猫に傘をさして優しく話しかけるだけで、 どんなヤンキーでも一瞬にして“ヒーロー”に転じることが出来るのだ!

☆  ☆  ☆  ☆  ☆


 カッキィーーーーン!!

 快音を響かせ打球がレフトトスタンドへ吸い込まれる!!

 日ごろから(主にネット上で)批判の対象になっているだけに、 この値千金の一発に中スポが動いた!!


荒木、ホームラン!

1面で荒木を激しくヨイショ!


勝率9割、荒木弾
今季1号

プロ通算10号 負けたの1回だけ

 意外な男のバットが火を吹いた。 荒木雅博内野手(26)。今季1号ソロを放ち、2点目を叩き出した。 プロ7年目で、これが通算10本目の本塁打。 結果的に広島の執拗な追い上げをクビ差退ける一発に。 3試合振りの勝利に大きく貢献した。

 打率こそ2割5分3厘と低迷しているが、 決して調子が悪いわけではない。 27日現在、通算1394打席。 荒木のバットからホームランが出る確率は1394分の10という計算に。 実に1%を切る低確率で飛び出すウルトラ弾。 次に放たれるときはいつか。きっと、 その時もチームを救うはずだ。


  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R
阪神 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
名古屋 0 1 0 0 3 0 0 0 x 4




 このたった1本のホームランで「勝率9割!」「負けたの1回だけ!」 と持ち上げるドラ番・中谷秀樹の男意気。 このところ外野からの批判の激しい荒木だけに、 中谷記者の「ガンバレ、荒木!」という気概が伝わって来る。

 しかし、「打てば勝率9割」と荒木をデータで持ち上げる一方、 「実に1%の低確率」だの「次に放たれるときはいつか」だの、 フォローにならないフォローがファンの涙を誘うとともに、 「決して調子が悪いわけではない」 という割には、 その具体的根拠が何ひとつ記載されてない ため、 記者の記事の信憑性に疑問が抱かれるとともに、 「2割5分3厘」「1394分の10」という
 無残なデータばかりが頭に残る墓穴記事
 になってしまっているのは、 普段からよく荒木ファンが陥る 「いいところをアピールすればするほど 悪い面のアピールにもなってしまう」 悪循環に記者も同じように嵌ってしまったようだ。


落合  そんなに打ってないとは知らなかったな…。
 荒木の今後の起用法も、考えないといかん。
 
荒木  「な、中谷さん…、余計なデータを…!」



- 新・必殺それペナ稼業! -