第七殺
孝政、昼はのらりくらり

4月18日(日) ×横浜−中日○



 「のらりくらり投げろ」
 それが試合前、鈴木孝政が川上に送ったアドヴァイスだった。

 川上は普段は力で押すピッチングを主体としているが、 孝政はあえてその逆を行けと指導する。
 孝政は言う。


タカマサ 「ナイターは照明の関係で打者にとって球が速く見えるんだよ。 でも、屋外だと昼間はそんなに速く感じないから、力で押しても難しい。 オレも昔はデーゲームが苦手だったけど、 このことに気付いてから勝てるようになった」



 なるほど。孝政自身がデーゲームでは「力で押す投球」が出来なかった事による、 経験から来るアドヴァイス。
 しかし、 昼と夜で球が遅く感じる・速く感じる、ことなど本当にあるのだろうか?

 解説者時代からそうだが、タカマサの「こうやればいい」という野球理論には、
 科学的根拠が一つもない
 のだ!!

 「照明の関係」って、「関係」だけじゃ分からん!
 どういう照明だとどういう現象が起こって、それが視覚にどんな影響を与えるのか、 聞いてる方が「なるほど」と納得出来るように説明出来ないのか! タカマサよ!


川上  「…孝政さんが昼間のゲームに弱いのは、単に
 前の晩、女の子のいるお店で遊び過ぎた
 だけでは…?」

川上  「そうえいば現役時代のタカマサは、デーゲームの翌日は
 足腰に力が入らず
 よく打たれてたな。 最後はもうひらき直ってのらりくらりと投げてたけど」




 「昼と夜でスピードが違うように感じる」のは、 前の晩に飲みすぎて二日酔いが抜けない からじゃないのか、タカマサ!?



 現役時代は“繁華街のエース” と評判高い孝政だっただけに、前の晩にお姉ちゃんのいる店で遊んだ翌日のデーゲームは、 睡眠不足と二日酔いでのらりくらり。 デーゲームで夜に遊ぶ予定がある場合は、体力を温存してのらりくらり。

 そう、タカマサのこの言葉の裏には、デーゲームでは

  「夜の登板に控えてスタミナは温存しとけ」
  「女の子と遊んだ次の日の登板は無理をするな」

 という先輩の貴重なアドヴァイスが含まれていたのである!!


☆   ☆   ☆   ☆   ☆


 そして迎えた日曜日、下関でのデーゲーム。
 川上は不慣れなマウンドにのらりくらりと9イニングを125球完投、 念願のスタッフ入りしながらも試合の継投は落合監督に、 マスコミインタビューはすっかり森繁和コーチに奪われ、 チーフなのに一番影が薄いタカマサ について、今シーズン初めて、 「そう見えないかも知れないけれど、孝政コーチも仕事してるんですよ!」 ということをファンにアピールしたのである!


ケンシン

川上、完投勝利!!


  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R
名古屋 3 1 0 0 1 0 0 1 0 6
横浜 1 0 0 0 0 0 1 0 2 4


孝政  「変化球主体でのらりくらり…。昨夜はお疲れのようだな、ケンシン!」

高橋由伸  「ま、まさか! ケンシンが 女なんか に興味を持つわけが…」





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