中日球団は27日、入団をお断りされたケビン・ミラー外野手(30)から届いた謝罪の手紙を公表した。
１月にレッドソックスの出した条件、
「トレードマネーと補償金、代替選手」
を蹴ってまで要求したこの紙切れ１枚には、
予想通り今回の入団拒否は戦争のせいであること、家族のためであることなど、
今まで報道されてきた言い訳がだらだらと書き連ねてあるだけで、
これで今回の騒動を「終結」とした中日球団には、メジャーリーガーから
「日本の球団はとてもやさしい」
「これからもレポート１枚でメジャー球団との交渉駆け引きに利用できる」
と大絶賛だ。
西川球団社長(70)は「(マーリンズからの)移籍金230万ドルの返還、
(本人からの)違約金を含めてほぼ合意している。
先週、コミッショナー事務局に出向き事情を説明したが、
今後、二度とこのようなことがないように協約見直し等、
日米間で協議をお願いしたい」と、
事なかれ主義で過去に球界のトラブルを解決させた事など一度もないコミッショナーに事件を丸投げ、
再発防止に自分から進んで動く事はない固い意思をのぞかせた。
中日ドラゴンズ、ドラゴンズファン、日本野球機構の皆様へ
私の家族および私本人を代表し、私が2003年に日本でプレーしないと
決心したことに対する中日ドラゴンズの対応には心から感謝申し上げます。
ドラゴンズには私の人生で非常に困難な時期において、
私の家族および私本人にも最大の敬意とご理解、
思いやりを持って対応していただきました。
それ故、今回私が日本でプレーしないと決心したことに関しましては、
ドラゴンズ、ファンの皆様、そして、
その他の期待を裏切ってしまった皆様に心からお詫び申し上げます。
また、今回の私の決心は、
私が最も尊敬してやまない中日ドラゴンズや日本野球機構には何ら関係ないことも
ご留意頂きたいと思います。むしろ、
私が心から敬愛している妻と父両名の希望によるものでした。
特に、ベトナム戦争では軍医補をしておりました父は、私が長い期間、
米国を離れることについて非常に心配しておりました。
父の軍隊時代の同僚の多くは現役に復帰しており、
そのために米国が近くイラクと戦争を開始する確かな兆候だと父は思ってしまいました。
私は４人兄弟の長男で、父は戦争が勃発した時に
それぞれの家族が遠くに離れてしまうことを特に心配しておりました。
それでひどく動揺した父は私に日本でプレーすることを思い直し、
家族と一緒に米国に留まるように強く勧めました。
私が子供のころから、ミラー家では家庭の大切さを何よりも優先すべきであると
父から教えられてきましたので、
この教えに従い、米国に残って欲しいという父の要求を受けざるをえませんでした。
家族が差し迫ったイラクとの戦争を心配するという正当な理由がなければ、
今ごろ私は中日ドラゴンズのユニホームに誇らしげに身を包み日本にいることでしょう。
私にとりまして、この３週間は私の人生において非常に困難かつ情緒的に
不安定な時期であったことをご理解頂きたいと思います。
また、父が妻と悪化の一途をたどっているイラク状況と
私が好きな野球をしに日本へ行くことをひどく心配する前は、
私はドラゴンズでプレーし、
日本のファンに私の実力を披露できることを本当に心待ちにしていたことも
ご理解頂きたいと思います。
最後になりましたが、改めて今回の件で期待を裏切ってしまった皆様に
お詫び申し上げます。また家族の心配がなければ、ドラゴンズでプレーし、
ファンの皆様のご期待にそって、
ドラゴンズが優勝するのにお手伝いできるのを
本当に楽しみにしていたことをここに述べさせて頂きます。
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