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【オフ情報】

十一月一日(日) セ東西対抗で山崎がMVP

  宮崎の読売ファンにゴマをするためのみ に各チームの主力選手が読売キャンプ地まで呼び出されるセ東西対抗も今年で十回目。 東軍はセのオールスターが集まる中、 明らかに場違いな三浦(横)が六回二死から山崎(中)にスリーランホームランを浴びると、 あれよあれよの一イニング十一失点。 打たれても打たれてもピッチャーを代えようとしない権藤監督だが、 同じように何故ここにいるのか分からない戸叶がベンチにいるところを見ると、 松坂(横浜高)・矢野(法政)に提示した開幕ローテ入りの約束を果たすための間引き作業 もまずは順調といったところか。

十一月二日(月) サムソン、フォーム改造

 宮田元コーチ退団後、 新任ピッチングコーチに鹿島の名前が浮上したあたりまでは 来季投手陣の事実上の実権を握るはずだった高橋三千丈コーチだが、 急転直下の山田久志新コーチの就任決定に 自分の存在感を示そうとあわててサムソンのフォーム改造 を始めた。 昨年は防御率十二球団一の投手陣を送り出しながら、 手柄を全て宮田にかっさらわれた 三千丈コーチ、 投手陣が大挙して久志に流れていく前に取りあえずサムソンをキープだ。

十一月二日(月) 福留君、逆指名会見

 「ヨッシャーの悪夢」から三年、 日本生命・福留君(21)がこの日正式に中日逆指名会見を行った。 会見の席で福留君は、「三年前と変わらない評価をしてくれて、感謝しています」と 三年前あれほど積極的だったくせに 今年は手のひらを返して自分に回すはずだった金を二岡に回した読売 を暗に批判していたが、 三年前とは中日のチーム事情もすっかり様変わり、 センイチ君も佃煮にして売るほどいる遊撃争いの中で ルーキーにポジションを約束出来るはずもなく、 「チャンスは与えるが、ポジションは自分で奪い取れ」と、 代打の切り札 としての活躍を期待していた。

十一月四日(水) 宮田、読売復帰

 退団の理由がコロコロ変わる事で一部ゴシップ系スポーツ紙から 「読売引き抜き説」まで囁かれていた宮田元ピッチングコーチだが、 本当に引き抜かれていた 事が明らかになった。 この日、読売球団から宮田コーチの入団が発表、 「読売には野口以上のセンスと力を持つ投手がいる」 「上原が入ったら、川上のように育てる」と、 ついこの間まで「今中が復活出来なかったのは私の責任です」 と言っていた同じ口で 野口・川上の活躍は俺の手柄だ と言わんばかりに胸を張った宮田コーチは、 昼は二軍・夜は一軍とフル回転で投手陣の指導にあたる方針を明らかにし、 確か中日退団時に退団理由としてあげていた「健康上の問題」は 読売のご威光と金の力ですっかり解消 されたようだ。

十一月四日(水) 浜松キャンプ、打ち上げ

 センイチ君が地下に潜り、 オークショニア不在で行われた浜松一次キャンプ もこの日で打ち上げ。 センイチ君は「浜松はあくまで北谷への助走だ」と オークション本番は二次キャンプである事を強調、 島野ヘッドも「北谷でのテーマは一軍半選手の底上げだ」とコメントし、 沖縄二次キャンプでは何とか神野・中野あたりを レギュラーで使えるようにしておきたい構えで、 来季の正二塁手・正捕手のレギュラー争い もいよいよヒート・アップだ。

十一月五日(木) 平田、近鉄のキャンプに参加

 オリックスのキャンプに参加していたはずの元中日・平田(23)が、 いつの間にか近鉄のキャンプに参加している。 七日までに近鉄のテストを受ける予定だが、 ヨッシャー野球の神髄を身につけ、 イチローを死球で再起不能にし一生後ろ指を差される覚悟 があるなら即合格→開幕ローテーション入りも夢ではない。

十一月五日(木) 中日、武田獲得に名乗り

 FA宣言をしたダイエー・武田(33)の獲得に中日が名乗りを挙げた。 防御率十二球団一を誇る中日投手陣ではあるが、ここに来て三十三歳ベテラン投手の獲得は、 今季終盤、 チームが一番苦しいときこそ頑張るべきベテラン投手が片や連日KO、 片や一軍にいなかった 事に対する補強の意味も含まれるのか、 武田がFA宣言をしたときは「え?今初めて聞いたよ」 とトボけていたセンイチ君だったが、 温泉療養に行った中継ぎ投手陣五名に、 何故か一人ベテラン先発投手が混じっていたのは、 今から中継ぎの心得をたたき込んでおく ためだったのか、とその先見の明ぶりにあらためて感心の声が上がっている。

十一月七日(土) 東瀬(広)、羽根川(ロ)をテスト

 キク山田・北野と 日笠・前田の活躍で不要になった左のワンポイントのクビをサクサク切っている 中日だが、広島を解雇になった東瀬(31)、 ロッテを解雇になった羽根川(25)が入団テストを受けている。 共に左の中継ぎ・ワンポイントで、 採用という事になればキク山田・北野に代わる 二軍の宴会部長 としての活躍が期待される。

十一月七日(土) 星野監督、武田と直接交渉

 FA交渉解禁となったこの日、 センイチ君がダイエー・武田(33)と直接交渉を行った。 突然のFA宣言からわずか三日後という早ワザ、 具体的な条件提示に起用法の説明、 さらにセンイチ君と武田が二人並んで記者会見をするなど 出来レースの匂いがプンプンする 席上で武田は、「他球団の話を聞き、今月いっぱいには結論を出したい」 と言ってはいたものの中日入りは濃厚。 この日の星野特急でセンイチ君は、 「武田投手のいいところは、日本ハム時代最優秀救援投手賞(九一年) もとっていることだ」と 消耗著しい落合の身代わりとして中継ぎで使い潰す 考えもある事を明らかにし、 今後を考えなくていい便利屋としての活躍に胸を膨らませていた。

十一月七日(土) 日米野球、開幕!

スーパードームシリーズ第一戦
○全米8−1全日●


 誰も出なかった。

十一月八日(日) 来季スタッフ発表

 中日は来シーズンのコーチングスタッフを発表した。 退団した宮田コーチの代わりに山田久志ピッチングコーチ、 内野守備コーチとして高代コーチといった新しい顔ぶれに期待が集まるが、 その他についてはヘッドコーチが相変わらず島野育夫 である事に代表される、今年も 乱闘での貢献度優先 の人事は変わらず、今イチ迫力のない二宮守備走塁コーチが二軍に、 現役時代は乱闘要員として活躍した仁村薫コーチが代わって一軍に上がった。

一軍二軍
監督 星野仙一(51) 仁村徹(37)
ヘッド 島野育夫(54)
総合 福田功(45)
打撃 水谷実雄(50) 石井昭男(43)
 〃 山田和利(33)
投手 山田久志(50) 梶本隆夫(63)
 〃 高橋三千丈(42) 水谷啓昭(45)
内野守備走塁 高代延博(44) 上川誠二(38)
外野守備走塁 仁村薫(39) 二宮至(44)
バッテリ 芹沢祐二(30) 金田進(38)
フィジカル 村田広光(51) 三木安司(38)
 〃 早川和夫(38)
(※…新任、 …復帰、 …入れ替え)


十一月八日(日) 川上、メッタ打ち

スーパードームシリーズ第二戦
○全米10−7全日●


 満塁なのにツースリーで「勝負しろ!」と的外れなブーイング、 自軍の攻撃でもないのにウェーブ発生など 日本のオリジナリティあふれる「大リーグ式の応援」 が飛び交う日米野球第二戦、 先発の川上が、気前のいい崩れっぷりで三回までに八失点と勝負を決めた。 全日本はその後川崎→小林幹とリレーし、 十二日に予告先発されている野口(中)が四番手で登板 、四日後に先発が決まってるのに中継ぎで投げさせられるという貴重な経験をした野口、 シーズン中に西山や入来が置かれていた境遇を身をもって味わっていた。

十一月九日(月) ゴールデングラブ賞発表

 当然のように中日の選手は誰も選ばれなかった 今季のセのゴールデングラブ賞が発表されたが、 注目したいのは記者投票によって選出されるゴールデングラブ賞並びにベストナインと、 ファン投票によって選出される今年のオールスターのメンバーとの大きな違いだ。

Gグラブ賞 ベストナイン オールスター
投手桑田(読) 佐々木(横) 川上(中)
捕手谷繁(横) 谷繁(横) 古田(ヤ)
一塁駒田(横) 駒田(横) 清原(読)
二塁ローズ(横) ローズ(横) 仁志(読)
三塁進藤(横) 江藤(広) 江藤(広)
遊撃石井啄(横) 石井啄(横) 元木(読)
外野高橋(読) 松井(読) 松井(読)
緒方(広) 鈴木尚(横) 高橋(読)
新庄(神) 前田(広) 立浪(中)

 ゴールデングラブ賞は、 新庄(神)が選ばれているのを見ればわかるように バッティングは「見なかった事」にして守備力重視で選出される。 比べてベストナインは、 鈴木尚(横)が選ばれているのを見ればわかるように 守備は「見なかった事」にして打撃力重視で選出される。 オールスターは、ベストナイン及びGグラブ賞で過半数を占める横浜の選手がゼロで、 逆に読売の選手が半分以上を占めているのを見ればわかるように、 着ているユニフォーム によって選ばれる傾向がある。

十一月十日(火) 武田をめぐる動き

スーパードームシリーズ第三戦
○全日6−2全米●

 FAでの中日入りが噂される武田(ダ)が全米チーム相手に五イニング一失点、 全日本一勝目の勝利投手となった。 この試合の前、しげお君は王ダイエー監督に「武田が抜けると大変だろう」と話しかけ、 その後根本ダイエー専務とも何事か密談するなど、 上原・二岡へ裏金を遣い過ぎてしまい武田にまで金が回らず、 何が何でもダイエーに慰留させ中日行きを阻止したい 意気込みをのぞかせたが、 ダイエーも今頃になって拒み続けていた複数年契約を受け入れる方針を打ち出すなど 武田残留に全力を尽くす構えだ。 だが複数年契約を結んだところで 一年後二年後に球団が残ってる保証は何処にもない ダイエーのチーム事情からは残留の望みは薄く、 今後の読売サイドの出方が注目される。

十一月十一日(水) 日米野球第四戦

スーパードームシリーズ第四戦
○全日1−0全米●

 誰も出なかった。

十一月十日(火) 沖縄キャンプ、スタート!

  この日から始まった中日の沖縄二次キャンプで、 山田久志新コーチが投手陣と初顔合わせをした。 主力投手陣一人一人と挨拶した久志コーチは、 今中(27)に「肩の調子はどうだ?」 「来年勝負をかけろ。 二月のキャンプまでにしっかり体を作っておけ」と あたかも今中に来年の二月があるかのようなセリフ でコーチ嫌いの今中のハートをがっちりキャッチ、 オリックス時代にならした巧みな人心掌握術を披露していた。

十一月十二日(木) 野口、好投!

スーパードームシリーズ第五戦
●全日0−2全米○

 先発の野口(中)がメジャー打線相手に六回三分の二を一失点と好投した。 試合は打線の援護なく全日本が惜敗したわけだが、 それにしても東京ドームの第一戦と第二戦は両軍あわせて二十六得点と大味な内容だったにも関わらず、 大阪ドームに変わった第四戦が一対〇、第五戦が〇対二と一転して投手戦を展開、 日本国内ではお馴染みの 東京ドームの空調パワー を世界に知らしめた。

十一月十二日(木) 平田、近鉄合格!

 たとえ 鉄砲玉としてイチローに危険球を投げ続ける事になろうとも 現役続行の道を選んだ一人の男が門をくぐった。 その門の名は、修羅の門。 中日から戦力外通告を受け、 主に関西方面をフラフラしていた平田(23)が近鉄のテストに合格した。

十一月十二日(木) 横浜と練習試合

 沖縄キャンプ三日目、横浜との練習試合が行われた。 中日は先発鶴田(28)→遠藤(26)→大塔(25)→岸川(28)といった 武田(ダ)のFAの人的補償に備えプロテクト表を作成中のセンイチ君の思惑が見え隠れする 投手リレーで、 鶴田が初回に石井義(横)に一発を浴びたものの、後続を三者三振、 遠藤、大塔、岸川も危な気のないピッチングでその後は横浜打線を〇点に抑えた。 二イニングをノーヒットに抑えた大塔は 「春は覚悟しとけと、山田コーチに言われてます。そう言われているうちが華でしょう」と 何か覚悟を決めるような事があるとしても春以降の話で、 取りあえず今すぐの福岡単身赴任は無さそう な感触に笑顔を見せていた。

十一月十三日(金) 門倉、落合、中村がキャンプ打ち上げ

 沖縄キャンプ第一クールを終え、 門倉(25)・落合(29)・中村(31)の三選手はここでキャンプを打ち上げ、 十四日からは秋田・玉川温泉でリハビリに入る。 今年先発でフル回転した門倉、同じく中継ぎでフル回転した落合はともかく、 後半はすっかりバテて打撃も不振だった中村に取ってこの温泉療養は 秋季キャンプでの中野・鈴木の頑張り具合によって生じるかも知れないある結論 への心構えの準備なのか。

十一月十四日(土) 川上、メジャー六人を完封!

スーパードームシリーズ第六戦
○全米9−0全日●

 日米野球第六戦は、 東京ドームになった途端に打球の伸びが変わり 打線が爆発した全米チームが、ソーサのスリーランなどで六回までに大量九点をもぎ取り勝負を決めた。 この日は今シリーズ初のデーゲームだったが、 高橋が新人王を獲れなかった事のイヤガラセ にテレビ中継が終わった午後三時を回ったところで敗戦処理で登板させられた川上(中) は、七回から打者六人をサクサクと打ち取り、第二戦KOの雪辱を晴らした。

十一月十五日(日) 日米野球第七戦

スーパードームシリーズ第七戦
○全米9−8全日●

  誰も出なかった。

十一月十五日(日) 武田、態度を保留

 この日行われた中日と武田(ダ)の二回目のFA交渉で、 武田が一転態度を保留した事で予定していた記者会見が中止になった。 前回は「日米野球終了後にでも結論を出す」と言っていた武田だが、 ここに来て「返事は二十七日以降」と突然態度をかえた裏には、 吉井(メッツ)ですら二年六億 というひどいインフレを巻き起こしているメジャーのバブル振りに、 日米野球でへたに好投してしまった事で ダン野村からの連絡を待ってる との嫌すぎる噂も。

十一月十六日(月) 小山らが契約更改

 嵐を呼ぶ中日の契約更改がいよいよ始まった。 前評判では読売の同姓の選手より上だったはずの高橋(23)、 結局出てこなかった森野(20)、 「目立ちたい」と登録名をカタカナにしたものの一軍スコアボードにその名前が載る事のなかったショーゴー(19)がダウン、 バッティングピッチャーで見たような気がする宮越(20)がアップ、 今季も一軍でサッパリ見る事のなかった小山(20)、 二軍の控えの控えキャッチャーの清水(19)、 一向にその噂を聞かない幕田(20)が現状維持でサインした。

高橋900▼20
森野750▼30
小山720
幕田720
ショーゴー700▼20
宮越500△20
清水480
(△はアップ、▼はダウン、□は維持)


十一月十七日(火) 山田洋、遠藤がリタイア

 昨年のこの時期は別の理由でいなかった気がする 山田洋・遠藤の二名が沖縄キャンプでリタイア一番乗りを果たした。 山田洋はハイサイリーグのときから抱えていたという遊離軟骨の除去手術のため帰名、 遠藤は足のねんざで練習メニューから外れる事となったが、 遠藤の場合は久志コーチとの対面のときに 「(現在九十五キロの体重を)二月一日に八十九・九までなら許す」 と減量指令を受けており、 「許されない」場合はロッテなのか、オリックスなのか といった具体的な危機がせまっているだけに、 各自がそれぞれ目標をもって挑む秋季キャンプ、遠藤のテーマは 「カロリーダイエットで六キロ減」だ。

十一月十七日(火) 中野らが契約更改

 若手選手の契約更改が続く。 内外野と使い回しが効き打撃もそこそこで故障者要員として活躍した筒井(24)、 三振かホームランかのブン回すバッティングで二番手捕手の地位をモノにした中野(24)、 立浪の寿命を着々と縮めそうな井端(23)、 消化ゲームになったので冗談で上げてみたら意外に使えた鈴木(23)、 二軍のホームラン王という触れ込みで一軍に上がると同時にケガでいなくなった原田(27)がアップ、 すっかり忘れていた渡辺(28)、 そう言えばいたような気がする仁平(27)がダウン、 顔が思い出せない安田(31)・藤井(24)・三輪(22)が現状維持でサインした。

筒井1500△300
中野1300△300
安田1300
井端1200△300
渡辺1200▼100
仁平1200▼120
鈴木1100△100
原田1000△320
藤井800
三輪600
(△はアップ、▼はダウン、□は維持)


十一月十八日(水) 韓国高麗大・新井君を指名へ

 中日は二十日のドラフトで、韓国・高麗大中退の新井峰秀君(21)を下位指名する模様。 新井君は家庭の事情で小学校のときに韓国に渡り、 九六年には韓国プロ野球・サンバンウルからドラフト十位指名を受けている。 その後帰国し中日の入団テストを受けていたが、 今月サンバンウル側が新井との交渉権を放棄、 コミッショナー事務局よりドラフト対象選手として認められた。 韓国育ちの日本人選手という事で、 チェ通訳が李鐘範担当で一軍にいるため、二軍常駐で通訳不在のサムソンの話し相手 としての活躍に期待が寄せられる。

十一月十九日(木) 中日vs読売、第三ラウンド!

 日米野球直後の武田(ダ)とのFA交渉で、 「他球団からも誘いが来ているようだ」(中日・伊藤球団代表)と武田が態度を保留、 その陰でコソコソ動いてる球団が何処なのか注目されていたが、 この日センイチ君が新聞記者のインタビューに対し 「長嶋監督がちょっかい出し取るらしいな」と発言、 やっぱり読売だった 事を明らかにした。 どうやら日米野球で武田の投球を見た しげお君の「欲しい欲しい病」が再発したようで、 上原・二岡獲りに十七億円も遣い足りなくなった予算は、 サッカーチームを売りに出す事でFA用の資金調達 をするなど本気の構え。 宮田・山田久志に続く遺恨試合の第三戦が幕を明けた。

十一月二十日(金) ドラフトで七選手を指名

 この日行われたプロ野球新人選手選択会議(ドラフト)で、 中日は左投手二名・右投手二名・野手三名の計七名を指名した。 センイチ君は「(ドラフトは)まあ成功と言えるだろう」と満足顔だが、 その一方、大量七名を指名した事によって選手保有枠が一杯となった中日、 今後、武田(ダ)・呂(中国)との契約と同時進行で行われる血の粛正に、 ロッテもドラフトで五名しか指名せず受け入れ体勢を万端 にしているようだ。

一位・福留孝介君(21)…
    日本生命/左打者/三塁手。 喜びの会見で「プロでの目標は?」との質問に 「三割三十本三十盗塁をやってみたい」と、さすが 今シーズン前に根拠のない首位打者宣言を掲げた立浪の後輩らしいビッグマウスぶり を披露していた。
二位・岩瀬仁紀君(24)…
    NTT東海/左投手。 評判のマックス百四十五キロ直球に 「まだ球速は伸びる。百五十キロを出したい」と こだわりの直球勝負で第二のサムソンを目指す 勢いだ。
三位・小笠原孝君(21)…
    明大/左投手。今年も着実に根づく明大−中日ライン、 センイチ君の後輩としてこの先、中日の監督が高木・谷沢といった 反星野体制になったときは真っ先に処分される というプレッシャーの中での成長に期待。
四位・蔵本英智君(22)…
    名城大/右打者/外野手/右投手。外野手ながらピッチャーとしてマックス百四十五キロの直球を持つという、 ピッチャーマウンドと外野を往復する姿が鮮やかに古池を思い出させる 変わり種。
五位・川添将大君(18)…
    享栄高/右投手。「今中さんみたいな投手になりたい」 と言う近藤真市スカウトの後輩だが、 この夏の西愛知大会では 「速さにこだわり過ぎてフォームを崩し」三回戦敗退と早速 「今中目標・近藤の後輩」振りを発揮 している期待の右腕。
六位・矢口哲朗君(17)…
    大宮東高/右投手。「四、五年後にはナゴヤドームで先発したい」と 中継ぎ投手の酷使では定評のあるセンイチ君が現場から退くまでじっくり待つ 構えで将来の計画性十分。
七位・新井峰秀君(21)…
    韓国・高麗大中退/左打者/一塁手。高麗大中退し帰国後は、 「新聞配達をして鍛えた」と 早起きには絶対の自信 を見せ、不良外人サムソンを真人間にする教育係として期待が高まる。

十一月二十日(金) 鶴田らが契約更改

 契約更改。 見ないなと思ったらこっそりウエスタンで最多勝になってた有働(29)が現状維持、 終盤消化ゲームに登板し横浜酔っぱらい打線相手に好投していた鶴田(28)、 敗戦処理で登板しては無駄にゲームを長引かせる事では定評のある岸川(28)がアップでサインした。

有働2200
鶴田1300△100
岸川970△50
(△はアップ、▼はダウン、□は維持)


十一月二十一日(土) 大西が契約更改

 渡田事件によるセンイチ君のコメントから一躍 「判断力の悪い代走要員」として全国デビューしてしまったものの、 取りあえず読売系審判のイメージダウンに大きく貢献した大西(27)が倍額以上のアップでサイン、 保有枠のオーバーと武田の人的補償に関わる事について何か言われたのか、 今年何もしてない佐藤秀(28)・古池(27)は保留した。

大西2400△1300
佐藤秀保留
古池保留
日笠保留
種田保留
鳥越保留
(△はアップ、▼はダウン、□は維持)

(追加)日笠・種田・鳥越もこっそり保留していた。

十一月二十二日(日) センイチ君、母校で吠える!

 この日行われた母校・明治大学の講演会で、 センイチ君が怪気炎。 ドラフトの話題に触れ、 「私も読売にだまされた一人だ」 「清原もダマされて涙まで流したのにケジメがない」 「読売のやり方は汚い。これは悪口じゃなく、本当です」 とガツンガツン読売批判。 沖縄キャンプを欠席してまで呑気に都内で読売バッシングを展開しているセンイチ君だが、 この時期の講演には 山本昌との年俸の兼ね合いで武田(ダ)に札束攻撃を仕掛けらない今の状況で、 明大関係者に「読売=汚い」とのイメージを植え付け、外堀から埋め武田をカタにはめる 狙いがあるのは明らかで、 「何でも欲しがる人が(獲得に)来ているようだ」 との露骨なしげお君非難には割れんばかりの拍手喝采が沸き起こり、 巧みな話術で観客を洗脳していた。

十一月二十二日(日) 佐藤康らが契約更改

 契約更改。 変化球とストレートが今イチでコントロールが悪い以外は欠点のない佐藤康(26)、 敵ランナーを返さない守備と味方ランナーを返さないバッティングでアピールした山口(28)がアップ、 今年は二回しかホームページを更新してない大塔(25)、 代打で凡退しては愛甲と二人でロッテ・パワーをセのお客さんに見せつけた南渕(33)、 一軍定着と同時にチャンスでの空振り三振も定着してしまった井上(27)は保留した。

山口2400△900
佐藤康1750△600
大塔保留
南渕保留
井上保留
(△はアップ、▼はダウン、□は維持)


十一月二十五日(水)長谷部に戦力外通告

 センイチ君の思いつきで武田(ダ)獲得に動き、 ドラフトで考えなく七名も獲ってしまい保有枠をオーバーしたツケは 長谷部(30)に回って来た。 七十人枠を確保したい中日はこの日の契約更改で長谷部に 台湾球界行き を打診。長谷部は いったい金森からどんな体験談を聞いているのか これを断固として拒否、戦力外通告となった。

十一月二十五日(水)金森と再契約

 昨年オフ、台湾に島流しになりすっかり野球を辞めて漁師でもしているものと思っていた金森(26)が、 「一年後復帰」という約束をどうも覚えていたようで、中日に復帰する事になった。 沖縄キャンプに参加し 「一年前に比べてピッチャーのレベルが上がっている」と驚いた金森だが、 主力が休みで一軍クラスは今中とサムソンくらいしかいないピッチャー陣 の誰を見て「レベルが上がっている」と判断したのか、 四十二歳の郭源治が連続勝利新記録を作る台湾野球のレベル と、そこで二十四試合も投げて三勝しか出来なかった新戦力に不安は尽きない。

十一月二十五日(水)音らが契約更改

 契約更改。どさくさに紛れ台湾入りを打診され断った井手元(25)がダウン、 シーズン中ベテランらしい活躍を期待されながら期待に応えられなかった音(35)は、 ベテランらしい潔さでダウン提示に一発サインした。 前田(28)は前田の分際で三年契約二億円(再契約金込み)で金額的に合意したものの、 武田(ダ)の背番号問題も解決しておらず前田の分際で保留した。


3500▼700
井出元1100▼100
前田保留
(△はアップ、▼はダウン、□は維持)


十一月二十六日(木)佐藤康が婚約

 誰も興味はないと思うが、 佐藤康(26)が静岡県在住の道田八重乃さん(26)と婚約した。 入籍は十二月中旬、挙式は来年オフの予定で、 来季の成績如何では 新婚旅行に球団から台湾旅行(長期)プレゼント もあるところで、今後の活躍が注目される。

十一月二十七日(金)沖縄キャンプ終了

 十八日間に及んだ秋季二次キャンプが終了。 やる気満々の今中(28)は仕上げにキャッチャーを座らせ 八十球を投げ締めくくった。 練習嫌いで知られる今中がこの時期に全力投球、 千メートルリレーでも全力疾走を見せつけ、島野ヘッドが 「あんな姿で全力疾走したのは初めてみた」 と目を白黒させるほどで、監督不在の沖縄キャンプで センイチ君さえいなければ真面目にやる ことをあらためて実証してみせた今中、 パリーグならまだまだやれる 事を首脳陣に熱烈アピールだ。

十一月二十七日(金)伊藤代表、川上に牽制球

 「川上(23)の年俸は高橋(読)の様子を見てから」(十月十四日付記事) と言っていた伊藤球団代表だが、ここに来て 「(川上の新年俸が)高橋君を超えることはないでしょう。 投手と野手の違いもあるし」と ついこの間まで 優勝争いの貢献度が違うと言い張り川上新人王をプッシュしていた チームとは思えない発言で手のひらを返し、 高橋の結果を待たず二十九日に川上との交渉に入る事になった。 当初は五千万超とも言われていた川上の年俸だが、 どうもこの感じでは四千万のラインも怪しそうで、 十月の下交渉のあと 久志コーチ獲得・武田獲得と湯水のように金を遣うセンイチ君の派手な浪費ぶり に悲鳴をあげはじめた中日球団、 経費削減のための厳冬更改が続きそうだ。

十一月二十八日(土)井上らが契約更改

 契約更改。 地元のファン以外は個人グッズが売られている事実を誰も知らない益田(25)、 脱税ではじまり捻挫で一年を締めくくった遠藤(26)、 入団会見の席上では「一年目から最多勝を狙う」と豪語していた白坂(23)がダウン、 代打の切り札として試合を決定付ける凡打を繰り返した愛甲(36)、 消化ゲームでは何の冗談か三番を打ってた神野(28)、 話題が山田勉(広)との兄弟登板くらいしか無かった山田洋(25)、 二度目の交渉の井上(27)がアップ、 大輔でない方の荒木(23)が現状維持でサインした。

愛甲3800△300
井上3200△1840
益田3000▼500
遠藤2400▼100
神野2000△750
荒木1200
山田洋940△100
白坂780▼60
(△はアップ、▼はダウン、□は維持)


十一月二十八日(土)FA武田、中日へ

 ダイエーか中日か読売かその去就が注目されていた武田(ダ)が、 この日福岡の球団事務所で正式に中日入りを表明した。 「ダイエーは好きだし、体が二つあれば二つの球団でやりたい」 と福岡のファンに気遣いながらも、 「星野さんの下でやってみたい」と 王監督の元では絶対にやりたくない 強い意思をあらわに。 この日は福留(ドラフト一位)の入団発表のため名古屋で会見したセンイチ君は、 「これで頭が一つ増えたな」と取りあえずは先発ロ−テで使う構えだが、 「武田は抑えの経験もあるし、宣や落合・遠藤の代わりもつとめられる投手だ」と これで思う存分落合・正津を使い潰せる といった物騒な思惑が見え隠れ。

十一月二十八日(土)福留、入団発表

 昨年川上(23)の入団発表をナゴヤドームで行い新人王を獲得した事に味をしめ、 今年もドラフト一位・福留(21)の入団発表がナゴヤドームで行われた。 「この三年間はアッという間だった」と言う福留に対しセンイチ君は、 「私にとっては非常〜に長〜い三年間だった」と、 なにげに松坂を牽制 しつつ、「数少ないリーダーシップを持っている選手だ」 と時期チームリーダーとしても期待しているようで、 ユニフォーム姿は二十九日のファン感謝デーで初披露されるが、 今年の福留が間違って新人王でも獲るような活躍でもすれば、来季オフには 年俸・背番号ともに三倍 の可能性も。

十一月二十九日(日)川上、契約更改延期

 川上(21)がこの日予定されていた契約更改を突如キャンセルした。 「(年俸について)まだ誰とも相談してないので、じっくり気持ちを整理したい」 と、前日の伊藤球団代表の「年俸は高橋(読)を超えることはない」 との発言に相当の不信感を持ってるようで、 先に三千四百万円(推定)を保留した坪井(神)も含め 契約更改でも新人王争い激化といった様相だが、 これに関して言えば 小林幹(広)は一人カヤの外 だ。

十一月二十九日(日)久慈・関川が契約更改

 契約更改。 「野手組でアップは中村と関川くらいだ」 とセンイチ君が星野特急で発言、 「関川はともかく、何故タケシが?」 と言われていた関川(29)が当然のアップでサインした。 また、阪神時代は保留組の常連だった久慈(29)も一発更改、 今季の久慈は数字的にはそれほどよくは無かったものの、 身長を巧みに利用した四球選び が評価された格好で、二名とも満面の笑みで 「本当にこのチームに来てよかった」 と今年も古巣にチクリとやる事を忘れなかった。

久慈7150△650
関川6800△1600
(△はアップ、▼はダウン、□は維持)


十一月二十九日(日)ファン感謝デー

 この日ナゴヤドームで行われた中日ドラゴンズのファン感謝デーで、 福留(21)のお披露目がド派手に行われた。 盛大なファンファーレと共にバックスクリーンから登場と 小林幸子顔負け の過剰な演出、 「スター候補生」として強力に売り出そうとする球団の姿勢があからさまに出ていたが、 この調子では昨年の川上同様、開幕から福留の個人グッズ発売もありそうで、 現在発売中の 三、八、十一、十四、二十二、四十のうちどれが生産中止になるのか 気になるところ。

十一月二十九日(日)前田、背番号譲渡

 武田(33)の中日移籍で球団が勝手に十八番を約束した事で怒り心頭、 一歩も引かない構えを見せていた前田(28)だったが、 イヤイヤ背番号を譲ることに同意した。 新背番号は十二月二日の契約更改の場で決定する予定だが、 移籍選手の関係で背番号変更と言えば、最近では 彦野(8→李)、平田(17→サムソン)といずれも一年限りの命 で終わっており、前田にしてみれば縁起の悪い形とはなったものの、 背番号にこだわり過ぎて気がつけば台湾で十八番をつけてた という最悪の事態を考えれば、賢明な選択だった。

十一月三十日(月)佐藤秀、西武にトレード

 九十二年のドラフト一位・佐藤秀(28)の西武への金銭トレードが発表された。 今オフは平田(九一年ドラフト一位)の解雇もあり、 気がつけば高木時代の選手が気持ちよく粛正 され、すっかりセンイチ君の思うツボとなってる中日、 いよいよセンイチ永久政権へ向け足場も固まってきた。

十一月三十日(月)東瀬(広)がテスト合格

 広島を解雇後、 中日の入団テストを受け沖縄キャンプにテスト生として参加していたが、 なかなか台湾行きを承諾する選手がいなく宙に浮いていた東瀬(31) の中日入団がようやく決まった。 キク、北野を出したあとで敢えて左の中継ぎを獲得する球団の思惑としては、 武田の背番号の件で球団にタテついた前田(28)へのプレッシャー の意味も含まれているのかいないのか、 東瀬の活躍次第でいつでも干せる前田、 十八番譲渡に素直に応じたのも納得といったところ。

十一月三十日(月)武田、入団発表

 昨年、山本昌(33)との契約で「三年四十勝」のノルマ付き複数年契約を結び、 一年目からズッコケ すっかり味をしめた球団は、 ダイエーから移籍の武田(33)に「二年二十勝」のノルマを設定、 三年契約四億五千万円(契約金含む)で正式契約した。 契約条件からすると武田には先発ローテ入りを確約している様子だが、 センイチ君は既に 「大事な試合では抑え・中継ぎで起用する」 と断言。さらにダイエー退団の際に 「もしもう一度FA宣言をするような事があれば、ダイエーに戻りたい」 と福岡のファンへ泣かせるセリフを放った武田の思いも何のその、 「中日で最後の引き際を飾ってやりたい」とあくまで 三年できっちり使い潰す ことを堂々宣言した。

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