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G's Sep!

九月前半
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読売
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九月後半
1617181920 2122232425 2627282930
読売
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(○…勝利、●…敗北)

七十三勝五十八敗(二位)

九月一日(水) 恒例の連勝ストップ

●読2−3中○(ナマ観戦)
(入来祐→柏田→西山→木村→三沢)

 昨年のこの時期、しげお君の続投が決定した途端に連勝ストップした事も何のその、 今年もシーズン終了を待たずにオーナーサイドから「しげお君続投」が発表された。 そして今日の試合、読売一点リードで迎えた七回、 三番手で登板した西山は、 「今日で十試合中七試合目の登板…、来年は百三十五試合で九十四試合投げさせられるのか…?」 と動揺したのかどうか、福留、久慈といった伏兵に連続タイムリーを浴びゴゴゴゴゴと音をたてて轟沈、 スッテンコロリの逆転負けで今年も連勝を“七”で気前よくストップした。

九月三日(金) 分かっちゃいるけど止められない

○ヤ4−2読●
ガルベス→三沢)

 試合前、「対ヤクルトの三連戦のカギを握るのはペタジーニ」 としげお君が腕をぶす。 ペタジーニは対読売戦、ここ十試合で三十四打数七安打、うち何と六本がホームランと読売をカモにしている。 これについてしげお君は、 「同じチームの選手(松井)がホームラン王争いをしているときに、敵にチャンスを与えてはいけない!」 と徹底的にペタジーニ封じをする構えで、日曜の試合終了後から樋沢チーフスコアラー、 鹿取ピッチングコーチらに徹底分析を指示。 「ペタジーニ対策はバッチリ」と迎えたその緒戦、 試合はそのペタジーニがホームラン&猛打賞の大暴れ、 ヤクルトの全打点を叩き出す大活躍で読売粉砕。 読売スタッフのその分析能力のレヴェルを今さらながら全国にアピールしてしまった。

九月四日(土) しげお君、スコアラー批判!

○ヤ9x−6読●
(桑田→三沢→木村→西山→野村)

 「スコアラーはいったい何をやってるんだ!!」。 報道陣の前でしげお君があからさまな樋沢スコアラー批判を繰り広げる。 「徹底分析した」はずのペタジーニに、 今日も八回・九回に連続ホームランを浴びサヨナラ負けを喫してしまった事で、 終盤に来て今さらのように自軍スタッフの能力に疑いを持ち始めてきた様子のしげお君だが、 名指し同然に非難される樋沢スコアラーに取ってみれば、 「っていうか九回あそこで西山はないでしょ。また無駄にフォアボール二つも出しちゃって。 余計な継投で傷口拡げんなよ全く。 西山がピンチに弱いの知ってるだろうよ?だいたい登板過多なんだよ 勝ち試合でも負け試合でも関係なく遣いやがって、このヘボ監督!」 などとは口が避けても言えはしない、じっと我慢の樋沢スコアラーだった。

九月五日(日) 読売、炎の九月逆ダッシュ!

○ヤ10−7読●
(河原→岡島→三沢→槇原→木村→西山)

 今日も学習能力無くペタジーニに決勝タイムリーを含む三安打と大暴れされ、 ヤクルトにまさかの三タテを喰らい首位中日に五・五ゲーム差、 中日追撃どころか背後から横浜ヒトデの足音がヒタヒタと聞こえてきた読売。 今日は抑えのエース・槇原が八回一死から登板するや否や当然のように連続タイムリーを浴びると、 すかさず右太ももに「違和感」を訴え降板、 二日に抹消された斎藤雅に続きいよいよ選手達も「戦犯回避モード」に突入した。 逆転されて迎えた九回では上本球審のハーフスイングの判定に、 (審判が誤審を多発させる事でV逸の言い訳にしようとの親心を知ってか知らずか)後藤が大激怒、 「絶対許せない!話してくる!」などと、 審判の人事権は読売が握っている事をついうっかり漏らしてしまう興奮振りで、 田中広報部長に必死に止められていた。

九月七日(火) 桑田、緊急ストッパーに!

○読8−4横●
上原→岡島→桑田)

 ここに来てようやく疲れの見え始めた読売の一人ローテーション・上原がこの日も乱調。 横浜は、二回表にツーベース+ヒット三本で一点しか取れないといった攻撃に代表される 相変わらずの「横浜式メジャーベースボール」でチャンスを作っては潰しながらも、 七回までに四得点を奪い上原をKOした。 それでも打ち合いには強い読売は八得点で横浜を四点リードしたが、この点差で何としげお君は九回に桑田をリリーフで投入、 三人を簡単に斬って取りそのまま逃げ切った。 当面の敵、即ち二位争いのライバルである横浜には絶対に負けられないという強い決意の表れた投手起用だったが、 同時に、シーズン前は「今年が長嶋野球の集大成です!」と豪語したはずが、 この七年の間にしげおクンが築き上げたものが、 「あと打者三人、四点リードですら任せられない超絶中継ぎ陣の完成」 である事をあらためて確認させられた試合でもあった。

九月八日(水) 桑田、シーズン終了まで抑え?

○読4−3横●
(入来祐→野村→木村→S桑田)

 「マキが戻ってくるまで」という約束で先発から抑えに回された桑田だが、 この日、前日に引き続き九回一イニングをピシャリ抑えた事で調子に乗ったしげお君が、 「シーズン終了まで桑田はストッパー専任だ!」とまた勝手な事を言いだした。 昨年もシーズン中盤、「オールスターまで槇原を臨時ストッパーに」と言いながら、 ずるずると一年以上も槇原にストッパーをやらせ続けた挙げ句に潰しているしげお君だけに、 右ひじ手術経験のある桑田の今後が心配されるが、 鹿取ピッチングコーチは「桑田がマウンドに行くと盛り上がるだろ?ああいう雰囲気が必要なんだ」 と、このところマウンドに上がるたびに読売ファンからブーイングを浴びている槇原に五寸釘を刺しつつ 桑田のストッパー専任案を肯定。確かに槇原よりは抑えとして機能しそうな桑田だが、 これにより先発三本柱の一角が消え、谷間を三沢・河原・入来祐で埋めなくてはならない読売に、 この先発陣で果たして桑田の登板機会があるのかどうか、というのが専らの見方だ。

九月十日(金) 小林毅、リトマス誤審!

○神2−1読●
ガルベス→岡島)

 「あれはどう見てもホームランだろう!?」。 読売V逸は監督の責任ではなく審判のせい計画もいよいよ佳境に入り、 今日は読売シンパの顔ともいうべき三塁塁審・小林毅二が 清原のレフトスタンドへ飛び込んだホームランを「ツーベース」とジャッジ、 堂々たる誤審で読売を敗戦に導いた。 この判定に各テレビ局・ラジオ局は一斉に「ホームランです!」「明らかな誤審です!」 と声をあらげて大騒ぎ。 これまで中日・広島・横浜・ヤクルト・阪神で同様の誤審が行われたときは 「微妙ですね〜」「でも審判の判定は絶対ですから〜」「審判がフェアと行ったらフェアなんです!」 「抗議なんかしても覆りませんよ〜」 と言い続けてきた久米宏を除くキャスター&解説陣も、 今日に限っては「誤審です!」「絶対に入ってます!」「長嶋監督はもっと抗議すべきだ!」 「VTRを導入すべきです!」と連呼、 思わぬ「隠れ読売ファンのリトマス試験紙」となっていた。

九月十一日(土) 読売、ミラクル継投!?

●神4−7読○
(三沢→西山→野村→槇原→岡島→S桑田)

 三沢が三イニング四失点と毎度の火だるま。 ところが、その後の中継ぎ陣、 リードされてる場面ではいいピッチングをする(リードされてる場面でしかいいピッチングをしない)西山→ 桑田と槇原の前は守護神だった事など誰も覚えてない野村→ 新ミスター違和感・槇原→ このところ西山並みに名前が連呼される岡島→ 「黒い交際だなんて、みんな僕がどういう人間か知ってるじゃないですか」桑田の五人リレーが 何と六イニングを無安打無四球のパーフェクト・ピッチング。 読売には珍しい継投成功のスーパーミラクルで逆転勝利をおさめた。 しげお君は、「桑田?言うまでもないよ。これがウチの新しいブリッジ(?)だ。 これからはこういう形になるよ!」 と一度の成功に自画自賛でホクホク顔。 新ストッパー・桑田の成功の陰で、 代わりに先発に回された三沢の三イニング四失点などは既に忘却の彼方だった。

九月十二日(日) 新ブリッジ、いきなり崩壊

●神1−3読○
河原→岡島→槇原→桑田→野村→S木村)

 読売二点リードで迎えた九回裏、 しげお君のいう「新しいブリッジ(=橋?)」の切り札・桑田が 八木に頭部死球を叩き込み危険球退場。 今季十数度目の「新・勝利の方程式」はわずか一日で終了、お先真っ暗に。 その後は野村が打たれ、木村が四球を出すという「いつもの読売」振りで二死満塁のピンチを招き 得意のメーク・ミラクルを敢行しようとしたが、 阪神も負けじと「いつもの阪神」振りを発揮、あと一歩で逆転には至らなかった。 ヒーローインタビューの席でこの日二打点の村田真は 「もう、負けたら終わりなんで!」と、 今月に入って六度目の「終わり」を回避出来たことにご満悦の表情だった。

九月十四日(火) 上原、プロ初完封!

●中0−5読○
上原

 →『D's Sep.』参照。

九月十五日(水) ウルフ高橋、今季絶望

●中3−10読○
(入来祐→西山→野村→斎藤雅→木村→岡島→槇原→桑田)

 →『D's Sep.』参照。

九月十六日(木) ブリッジ、ガラガラ崩壊!

○中6−2読●
ガルベス→野村→斎藤雅→岡島→西山)

 →『D's Sep.』参照。

九月十八日(土) 「十五連勝プラン」、初日終了

●読1−7広○
三沢→西山→入来祐)

 「いやあ、中日戦は二勝一敗でいいんです。計算通りです。予定のうちです」 と対中日三連戦後に言い放ったしげお君だが、 二晩寝てようやく目が覚めたのか、 「残り十五試合は一つも負けられません、残り全勝です! スクランブル・ボタンのスイッチが入りました!」 と中日を三タテ出来なかった事が全然予定通りじゃなかった事をようやく打ち明けた。 ところが、「十五戦全勝」などと言っておきながら、広島先発が佐々岡であるのに対し読売先発は三沢。 「三沢vs佐々岡」の「ハブvsマングース対決」でミラクルなど無論起きるはずもなく、 三沢がいつものようにボロ雑巾のように打ち込まれ読売の残り全勝プランはわずか一日で崩壊。 「馬券転がし計画!千円を百万円に!」で 朝の一レースから負けて競馬場入り口でフテ寝してる人のようになってしまった。

九月十九日(日) パクるもの、パクられるもの

○読4x−3広●
(河原→岡島→野村→槇原

 どこが元祖だろうがロッテからパクって来た事実だけは動かしようがない読売の「パクリ白旗応援」だが、 この日の東京エッグのレフトスタンドで小競り合いがあり、 広島の応援がイニングまるごと中断するというハプニングがあった。 広島の応援席に乱入して来たのは読売私設応援団。 読売応援団は、広島側の一部にタオル振り応援をしてる広島ファンがいた事で、 「俺達の応援スタイルをパクるな!」と猛抗議、 あまりのオレンジラビット・ジョ−クに広島ファンは笑いが止まらず、 腹筋が痛くて結局六回のスクワット応援が出来なかったというものだ。 トランペット応援・ジェット風船と数々の応援スタイルをパクられても何も言わない広島、 ロッテの応援をパクったり宣銅烈の応援をパクっていながら自分がやられると暴れる読売、 この両者の芸風がはからずも出てしまった格好となった応援席だったが、 試合の方は、 昨年、広島との契約寸前で横から読売にパクられた二岡のサヨナラホームランで決着した。

九月二十一日(火) 先発上原でも「ブリッジ」

○読6−4神●
上原→野村→木村→岡島→槇原→S桑田)

 「この六連戦、五勝一敗なら何か(=幻覚?)が見えて来ますヨ。えっへっへ」 と、当初の十五連勝から目標値を大幅に下方修正、 平成のノストラダムスとして読売ファンに無駄に期待を持たせ続けるしげお君だが、 この日は一人ローテーションの上原が今季最短の六回KOと大誤算。 今日も投手陣を総動員しての「ブリッジ」で何とか逃げ切った。 試合後、八回の一イニングを投げた槇原は 「セーブがつくんで、本当はもっと投げたかった」 と打者三人を完璧に討ち取りながら「ブリッジ(=無駄遣い)」のためだけに交代させられた継投に不満を挙げれば、 メジャー移籍を前提に読売に入団したのに一年目から潰されそうな危機感で一杯の上原は 「連勝のことはもういいです。斎藤雅さんから二十連勝は特別なものだと聞いたけど、 僕には分かりません」と、記録なんていいからもう休ませてくれと、やんわり登板拒否をアピール。 疲労困憊で終了寸前の上原について、読売・鹿取ピッチングコーチは 「ずっと投げてるんだから、多少の疲れがあるのは仕方がない。 次は万全でいけるでしょう」 と、上の文章と下の文章に何らつながりを持たせないコメントで、 上原を今シーズンできっちり潰す決意をあらわにした。

九月二十二日(水) 一発攻勢で読売辛勝

○読3−2神●
(ガルベス→野村→槇原→S桑田)

 「大豊さんのご両親の無事が確認されたらしいぞ」「よかった、よかった」。 ここで落合なら大豊におめでとうの本塁打でもプレゼントするところだが、 読売にそんな心の余裕や人間としての情があるはずもない。 一対一で迎えた六回、二死二塁でガルベスは大豊に実に男らしくない敬遠のフォアボール、 消化試合とは思えない志の低さで、次打者・桧山に怒りのタイムリーを浴びた。 この勝ち越しで翌日のデイリー一面は「大豊笑顔、桧山友情のタイムリー!」 という心温まる見出しで台湾関係者の心を和ませるはずだったが、 清水が血も涙もないホームラン二発で被災者感情を逆撫でする結末となった。

九月二十三日(木) 阪神、九連敗!

○読3−2神●
(デセンス→岡島

 「ブリッジ」などと言っているうちにやっぱりピッチャーがいなくなっていた読売は、 先発にデセンスを持ってくるというショート・コントを炸裂。 だがしかし、一回表阪神の攻撃で二番・田中秀太が放ったファウルボールが ネクストバッターズサークルで今夜のおかずは何だろうと考えていた新庄の左足くるぶしを直撃、 そのまま立ち上がれずに新庄は途中退場してしまった。 新庄を欠き大幅に戦力ダウンした阪神が、 清原を欠き大幅に戦力アップした読売に勝てるはずもなく、 阪神は「ダメ虎復活」を大いにアピールするこのカード三タテ、 今季の同カードを阪神の十勝十七敗として日程を終了した。 それにしても、シーズン前には 「他のカードは負け越しても読売だけには絶対勝ち越す」 と公言していた割には、九月の阪神の対読売戦はこれで五連敗とボロ負け。 昨年、横浜の優勝決定試合で甲子園が満員になった事に味をしめ、 何とか優勝決定を十月五、六日の対中日戦(甲子園)まで引き延ばしたい 球団サイドの意向があからさまに見え隠れする秋の空だった。

九月二十四日(金) ヤクルト、謎の逆転負け

○読6x−5ヤ●
(斎藤雅→三沢→野村→木村→桑田

 老体に鞭打ち先発・中継ぎにフル回転させられる読売先発・斎藤雅が いきなりの五失点KOで序盤からヤクルトの快勝と思われたが、 試合中盤からどういうわけかヤクルト打線が完全沈黙。 三沢→野村→木村の二線級投手陣にノーヒットと手もなくひねられると、 着々と失点を積み重ね遂に九回には同点に追いつかれてしまった。 そして延長十回裏、若松監督は抑えのエース・高津を降ろし制球定まらない岡林を出したかと思えば、 ランナー一塁で松井を敬遠し得点圏に無駄にランナーを進め、 長打力のあるマルティネスとの勝負では二塁走者が川相にも関わらず外野が前進守備、 レフトオーバーのサヨナラタイムリーを運ばせるという怪采配を見せた。 この不可解なヤクルトの逆転負けに、 この日、久々に東京ドームで観戦した読売・渡辺恒雄オーナーが四回直後、 昨今の不景気に加え台湾の震災で致命的ダメージを受けたヤクルト本社に 一体いくら義援金を送る事にしたのか注目が集まっている。

九月二十五日(土) 読売、「本当の勝負」開始!

●読0−3ヤ○
入来祐→岡島→木村→野村)

 「残り一ケタから勝負ですよ、残り一ケタから。残り一ケタからが本当の勝負」 との言葉で読売ファンの暴動を抑えてきたしげお君だが、 この試合を含めいよいよ残りは九試合、待望の「残り一ケタ」となった。 「本当の勝負」が始まったこの試合でしげお君は 前日四安打と大活躍した川相をスタメンから外し、 五番には一向に上昇気配を見せない清原を抜擢するミラクル采配を敢行。 ヤクルト・伊藤智の前に三安打完封と手もなくひねられた。 「本当の勝負」の緒戦に完敗したしげお君が 「今日の伊藤智はベイのマシンガン打線でも打てないよ」と 自分のオーダミスのせいでは決してない事をしきりに強調した同時刻、 広島市民球場ではそのベイ打線が「うちなら相手がエースでも打ちます」とばかりに 広島・佐々岡を大量七得点でメッタ打ちKOしていた。

九月二十六日(日) 見えてきた「何か」

○読4−0ヤ●
(河原→岡島→野村→三沢→桑田)

 読売は一回裏先頭打者・仁志の「自分ではファウルだと思った」レフトポールの左側を通過した飛球を 三塁塁審・谷がいきなり「ホームラン!」のコール。 このVTRでも明らかなファウルボールをホームランにされたヤクルト・山部は、 「審判は何かもらってんじゃないの?」 とマウンド上では見せなかったキレのいいストレートを試合後にズバッ。 読売はその後も、三回に清原の「自分ではファウルだと思った」レフトポール上空の微妙な飛球をまたもやホームランにしてもらい、 文字通り「全員野球」で試合を決めた。 しかしこの日はデーゲームで首位・中日が劇的な逆転サヨナラ勝ちを収めており、 ゲーム差は変わらず。 ちょうど一週間前、 「この六連戦で五勝一敗なら何かが見えて来ますよ」 と言っていた平成のノストラダムス・しげお君の青写真通り東京エッグ六連戦を五勝一敗で終えた読売だが、 この六日間で残り試合数は十三試合→七試合、 中日の優勝マジックは十一→五、 ゲーム差は三・〇→三・五と拡がっており、 これまでミラクルミラクルと向こうの世界に行っていた人達にもようやく「何か」、 即ち「現実」が見えてきたようだ。

九月二十八日(火) 上原、完全終了

○横7−2読●
上原→三沢→岡島→木村→入来祐→野村)

 このところ疲労蓄積によるヘバリ球が打ち込まれる場面の多かった読売・上原が今日は三回四失点、 横浜・マシンガン打線にメッタ打ちKOされた。 前回のKOのときは「実は上原はオールスター後に風邪をひき、それでも雑草魂で投げていた!」」(二十二日付報知新聞) という事にしオールスター後の悪い投球内容をフォローしていた読売サイドだったが、 今回は「実は上原はオールスター後に肩を脱臼し、それでも雑草魂で投げていた!」(二十九日付報知新聞) という事にして「MVP同情票獲得キャンペーン」を展開。 三回KOの上原についてしげお君は、 「(上原は)あれだけ投げて来たんだから、誰も責められません」と、 世間の目では完全に消化試合にも関わらずミラクルミラクルと愚にも付かない事を言って 風邪&脱臼投手を無理に投げさせ続け、挙げ句に壊してしまった自分の責任については知らん顔、 「誰も責められません」の一言で片づけてしまった。

九月二十九日(水) 読売、終了マジック“一”

○横3−1読●
ガルベス→三沢)

 確かガルベスが 「ハーン?俺の調子を聞く前に、バッターの方に何か聞く事があるんじゃねぇのか? ファッキン・ジャーーップ!」とか言ったとか言わないとか新聞の記事で読んだ記憶がありますが、 詳しい事は神宮の空に聞いて下さい。

 →『D's Sep.』参照。

九月三十日(木) ミラクル、終焉。

○横2−1読●
デセンス→木村→岡島)

 「今年の流行語大賞は何かな?メークミラクルは前から使ってたから、 ビッグ・ミラクルというのはどうかな。エッヘッヘ」 と、いい夢を見ていたあの頃も今は昔、 マジックを“一”とした中日の試合終了を待つまでもなく八時四十一分、 読売が意地もへったくれも何もなくあっさり敗れ、中日ドラゴンズの優勝が決定した。 横浜は先発が小檜山、その後も河原→五十嵐→阿波野→島田と こちらもやる気の「や」の字も感じさせない投手リレーだったが、 この大放出出玉大サービス・リレーの前に読売は二ケタ十安打を放ちながら得点はわずかに一点、 この対横浜三連戦を「上原で負け」「戸叶だったのに負け」「小檜山でも負け」 と見事なビッグ・ミラクル三タテ負けで終了した。 前日の試合では「打てない、打てない」と敗因を述べていたしげお君は、 今日は「打ってるのに点が入らない、打ってるのに点が入らない」と、 なかなかシャレの効いた面白コメントを繰り返すばかりだった。 読売はこれで昨年に続き二年連続のミラクル失敗、 「九九年流行語大賞」は夢と消えたわけだが、 「死語大賞」候補には堂々のエントリーだ。

Giants at Sep.1999


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