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G's Jul !

七月前半
_1_2_3_4_5 _6_7_8_910 1112131415
読売



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七月後半
1617181920 2122232425 262728293031
読売


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(○…勝利、●…敗北)

四十五勝三十八敗(二位)

七月一日(木) マルちゃん、ファインプレー?

●読1−5ヤ○
ガルベス→南→入来祐)

 レフト・マルちゃんが肩でも魅せた(報知新聞二日付け朝刊より)。 二回表無死二塁ヤクルトの攻撃、 ペタジーニのレフトフライに、 二塁ランナー・古田が何を思ったか突然三塁へタッチアップ。 いくらマルちゃんと言えども流石にこれは明らかな暴走で、 レフトから「矢のようなワンバウンド返球」でタッチアウトとなった。 この平凡なプレーについてしげお君は「ファインプレー!肩はいいんだよ!」と、 フライを捕った&レフトから三塁でワンバウンドでボールが届いた事を大絶賛すれば、 しまいにはマルちゃんまでが「オレの事、そんなに守りがヘタだと思っていたのかい?」 と言い出す始末。 試合はヤクルトが快勝したが、読売は今後も「マルちゃん・レフト」で定着しそうな雰囲気で、 チャンスを一つ潰してまでの策士・古田の頭脳プレーが光った一戦だった。

七月二日(金) ウルフ高橋、大ブレーキ!

●読3−9横○
ホセ→入来祐→柏田)

 絶不調のウルフ高橋がこの日も四タコと、 自身の連続無安打記録を“十九”に伸ばした。 六月三十日のヤクルト戦で死球を受けた右腕、 五月に自打球をぶつけた右足、 スライディングで痛めた左ひざはまだ完治してないようで、 選手の健康を管理する原総合コーチは 「満身創痍だね。(痛いということを)出してないだけ。たいしたものだよ」 と、高橋が全身疲労困憊なのを知っていて敢えて使ってる事を激白、 「ちょっとやそっと打てないからって、休ませるような選手じゃない」(原コーチ)と、 現役時代ちょっとやそっとじゃないくらい打てなくても しつこく読売の四番を張り続けた自分と重ね合わせている様子で、 その結果、チームがどんな事になってしまったかはすっかりお忘れのようだ。

七月三日(土) 読売、連敗ストップ

●横4−7読○
(斎藤雅→木村→槇原)

 四対四で迎えた九回表、二岡の打ち上げたレフトフライを横浜・鈴木尚が まだ勝ってもないのに突然バンザイ三唱を始め、 ボールは鈴木の後方へポトリ。これが一気のスリーベースヒットとなり、 その後の連打でヒゲ魔人を粉砕、 一挙四点を奪い試合を決めた。 読売は九回裏、セーブのつかない場面だが槇原を投入、 そのベンチの槇原への評価通りに一点を失ったものの何とか逃げ切った。 読売・水野投手コーチは槇原について 「ハラハラマキさんだから、最後 (にランナーをためては打たれる、抑えとして殆ど機能してないピッチング) は馴れています」と、 槇原の起用法について現段階では「馴れてる」の一言で済ませ何ら対策は考えてないようで、 幸せそうな笑顔を見せていた。

七月四日(日) 上原、十勝目!

●横1−6読○
上原

 読売・上原、横浜・矢野の先発ということで、 特に何もない一戦だった。

七月六日(火) 桑田、札幌で炎上

●読2−7中○
桑田→入来祐→岡島)

 →「D's Jul.」参照
七月七日(水) メークドラマ、失敗

●読3−4中○
(ガルベス→柏田→木村→

 →「D's Jul.」参照
七月九日(金) 瀕死の広島に容赦ない実力行使

○読6−1広●
(ホセ→岡島→三沢→南→柏田→木村)

 札幌の「自称・首位攻防戦」でコテンパンにやられて帰って来た読売は、 四・五ゲーム離され見失いかけてる首位との差を死守するため、 三連戦緒戦恒例の連続スナイプを町田・ディアスにお見舞い、 キャッチャーの西山にまでしつこい内角攻めを敢行し、 このゲームにおける心構えを広島に示した。 これ以上ケガ人が増えると本当に試合が(人数不足で)出来なくなる広島はこの警告に素直に従い、 高橋・松井・マルちゃんに次々とホームランボールをプレゼント、 ゲームと引き替えに選手の安全を確保するのが精一杯だった。

七月十日(土) 広島、無惨。

○読12−3広●(ナマ観戦)
斎藤雅→岡島→柏田→入来祐)

 もうどうしようなくなった広島はスタメンマスクに 二軍から上がったばかりの田村を使い読売の同情をひこうとしたが、 立ち上がりからどう見積もっても五回まで持ちそうにないミンチーが乱調、 三回裏にマルちゃんにレフトポール直撃の満塁弾を浴び、 これまでの十連敗が伊達では無い事を全国中継の読売戦でアピールした。 打ちひしがれる広島選手陣を前に、 マルちゃんは二度三度と飛び上がり大はしゃぎ、 死んでる相手の目の前でタチの悪いパフォーマンスですっかり読売色に溶け込んでいた。 広島はこの試合十三安打とヒットの数では読売を上回っていたものの、 追撃の好機に故障でまともに走れない野村がことごとく塁上の壁となり、 現在の広島を象徴する試合内容で十一連敗、 四十九年前に達成したチーム記録まであと“二”、 ロッテの偉大な記録まではあと“七”だ。

七月十一日(日) 広島、十二連敗

○読3−1広●
上原→S槇原)

 「♪宮島さんの神主が〜、おみくじひいて申すには〜、 今日もカープは勝ーち勝ーち勝ち勝ち!」。 おみくじ詐称疑惑に揺れる広島は、 読売相手には同情をひく作戦が通用しなかった事から照準を来週からの中日戦に切り替え、 先発・デハートと既にこの時点で試合はポイ。 読売先発・上原は普段立ち上がりがよくない事から試合前に二十分のランニングを敢行、 試合開始時には既にバテバテでいつも以上に立ち上がりが悪かったというドリフのコントのようなオチだったが、 広島選手陣の疲労は二十分やそこらの運動でバテた自称雑草・上原とは「格が違う」。 広島は昨年秋季キャンプからずっと続いているバテバテの疲労蓄積具合を 「これでもか、これでもか」と「ボクは浪人しているから人より苦労している」自称雑草に見せつけ、 炎の十二連敗を達成した。

七月十四日(火) 元木、ファン投票一位

○ヤ6−2読●
桑田→岡島→三沢→柏田→入来祐)

 「あの元木が!」 「さすがファン投票一位だ!」 「打撃成績三十六人中三十五位のくせに」 「そもそもレギュラーじゃないくせに」 「さすがファン投票一位だ!」。 神宮球場三万八千観衆が驚きの声をあげる。 読売はヤクルト先発・伊藤智の前に八回までわずか一安打と完全沈黙、 松井・高橋といった実力でオールスターに選ばれた選手がことごとく凡退する中、 最終回、代打で出た元木が何とツーベースヒットを放ったのだ。 「さすが元木だ!」 「さすがファン投票一位だ!」 「打撃ヘタなのに」 「守備もヘタなのに」 「足も遅いのに」 「でもさすがファン投票一位だ!」。 この日のチームの全ヒット数の三割強を叩き出し、 自身の打率も二割三分とハネ上げ、 意地を見せたさすがファン投票一位の元木だった。

七月十五日(木) 初めての七人リレー成功!

●ヤ3−5読○
(ホセ→岡島→三沢→柏田→→木村→S槇原)

 「普通は(投手を)七人も出したら勝てないんだけどな」 という試合後のしげお君の言葉に一同が「ええっ!?」と目を丸くした。 何と、これまでピンチを迎える度にデキの善し悪し・ ブルペンの残り人数に関係無くピッチャーを代えていたと思われていたしげお君が、 ピッチャーの数をきちんと数えていたのだ。 それも、「七人も出したら勝てない」という事を経験上しっかり学習しているようで、 この学習効果により今後は自らを窮地に追い込む早まった継投が減るのか、 それともこの「七人継投成功」に気をよくし、 「そうか、七人出しても勝てるのか、エッヘッヘ」 と加速度的に失敗継投が増えていくのか、専門家の間では後者の見方が多いようだ。

七月十六日(金) ガルベス、完封!

●神0−7読○
ガルベス

 右肩痛を訴えヤクルト戦を回避したはずのガルベスが何と阪神を完封。 「あれは痛かったわけじゃないんだ。ただの違和感だよ」 とサラリと言ってのけた仮病外人だが、 後半戦はしげお君命令により今までイヤがっていた横浜・中日戦でも投げされられるチームプランに、 誰が入れ知恵したのか格好の「便利な日本語」をマスターしたようだ。

七月十七日(土) 九点差からセーブ木村

●神7−11読○
斎藤雅→三沢→柏田→入来祐→南→S木村)

 いよいよその本来の姿を表し始めた阪神が前半だけで九失点、 〇対九として試合は二試合続けて一方的な展開に。 だが、十五日の試合で「七人継投しても大丈夫」 と「学習」してしまったしげお君がこのまま終わるわけはない。 読売は大量リードにも関わらず先発・斎藤雅を六回一失点でマウンドから降ろし、 三沢を一人はさみ、柏田→入来祐→南と条件反射で出したリレーがカコーン・パコーン・ カッキンコとメッタ打ちの火だるま、余計な継投であっという間に七対十と 三点差にまで詰め寄られた。最後はかろうじて木村で逃げ切ったものの、 こんな試合展開なのに木村にセーブがついてしまうお粗末さで 甲子園のファンの失笑を買っていた。

七月十八日(日) ウルフ高橋、読売色に染まる

●神2−3読○
上原

 「俺は右足でベースを蹴ったんだ!なんでセーフなんだ!?」 詰め寄るメイが杉永塁審に退場を宣告される。 六回二死二塁、高橋が打った一塁ゴロをジョンソンがさばき、 メイがベースカバーに入りタイミングは間違いなくアウト。 だがしかし、このときメイが一塁ベースの内側を蹴ったため 「踏んでない」と判断した杉永塁審は「セーフ」の大誤審。 メイが抗議しているどさくさに、二塁ランナーの川相がホームを盗み、 読売は火事場泥棒のような二点目をあげた。 この明らかな誤審に対し読売ベンチは口をそろえて 「あれはセーフです。三塁ベンチから見えました」(しげお君)、 「ベースと足の間にすき間があった」(仁志) とウソにウソを重ねて杉永塁審を援護。 さらには高橋までもが 「あれは絶対にセーフです。見えていました」(ウルフ高橋) と口裏を合わせる有り様では法も正義ももはや無い。 すっかり読売色に染まってしまった高橋の、そのときその目に「見えていた」ものは、 「勝つためにはウソをついてもいいんだよ」という事をプロ野球を通じて学習したチビッコが、 やがて読売原理主義の立派なジャイファンに成長する、未来の姿なのか。

ベースを蹴るメイ。高橋はこの瞬間、何を「見た」のか?

 
七月二十一日(水) 読売、得意のホームラン合戦で敗戦

●読4−6中○)
ホセ→三沢→岡島→榎→柏田→木村)

 →「D's Jul.」参照

七月二十日(火) 川上を二回KO!

○読8−4中●(ナマ観戦)
桑田→三沢→岡島→木村→槇原)

 →「D's Jul.」参照

七月二十二日(木) 読売、「総力戦」の末に

●読2−11中○(ナマ観戦)
ガルベス→柏田→木村→岡島→南→榎)

 「最後は総力戦、ウン、総力戦で行きますよ!エッヘッヘ」とのしげお君の言葉通り、 前半戦最後の首位・中日との試合に、読売はベンチに上原・斎藤雅、 さらに十八日にメイを退場させた功績のある杉永を球審に据える念の入れよう。 試合はその杉永が大活躍、 ガルベスが久慈の手首にぶつけた狙撃球をファウルと判定するわ、 山崎の肩がピクリと動いたらハーフスイングを取るわ、 ストライク・ボールの判定のみならず大胆な片手援護ジャッジで読売を有利に導いた。 しかし読売は、中日先発・野口の前に十安打を放ちながらも得点は誤審絡みで取ったわずか一点だけ。 九回には怒りの竜打線に南がメッタ打ち。 「総力戦」と銘打ち、使いもしない上原や斎藤雅をムダにベンチに入れてしまった読売には、 南がマウンド上で炎上していようともはや代える投手は榎しか残っておらず、 鎮火どころかド派手にガソリンをぶちまけ、マウンドは火の海となるばかりだった。

七月三十日(金) 覆る判定

○広4−2読●
ガルベス→河野→木村)

 「ヘイミスター上本!今のはワンバウンドじゃないのか?入っていないだろう?」 「ああっ、憧れの長嶋監督!そ、そうです、その通りです。ワンバウンドです」。 渡辺の自打球、町田のホームラン、メイのベースタッチ、井上のダイレクトキャッチと、 たとえ審判一人が見間違えようが残りの審判三人までもが同時に見間違える訳のない明らかな誤審にも スラっとぼけて誤審を押し通してきたセ審判団が、 このしげお君の抗議には「はい、誤審でした」とあっさりジャッジ撤回、 広島・前田の一旦はホームランと判定した打球を二塁打へと変更した。 覆るはずのない審判のジャッジが覆る。 首位中日まで五ゲームと離され負けられない読売にはいよいよ「メークミラクル開始」といった塩梅だが、 審判の援護をもらいながらも同点で迎えた八回二死一二塁、 ここまで被安打四と好投を続けていたガルベスを相手が左の野村だという理由ただそれのみで突発的に河野にスイッチ、 いつも通り代わりばなにガツンと二点タイムリーを打たれ終了。 さすがの審判団も、判定は覆せてもしげお君のピッチャー交代まで覆す事は出来なかった。


オールスター


七月三十一日(土) 読売、初回に猛打爆発

●広4−8読○
桑田→柏田→木村)

 「いいか、大きいのは狙うな。コンパクトに行け」 という原総合コーチのアドヴァイスなど誰が聞くものか。 松井が腰痛のためスタメン落ち、「一発長打で得点するのは無理」と 判断した首脳陣はつないで一点を取る野球を指示したが、 この日の読売打線は一回から高橋・マルちゃん・清水・二岡と四ホームランで六得点、 原コーチの指示など完全無視の一発長打で序盤に試合を決めた。 そし九回、 好リリーフを見せていた柏田から、「続投させましょう」という鹿取コーチの制止を振り切り しげお君は突如木村にスイッチ、 案の定ヒットは打たれたものの、取りあえず無失点でこの場を切り抜けた。 結果的には読売勝利となったゲームだったが、 果たしてあの二人のコーチはチームに取って、 ボールボーイ以上に役に立っているのだろうか、 というシーズン前から囁かれていた疑問が今あらためて。

Giants at Jul.1999



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