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ファイト・クラブ


“ネット番長”ってあるじゃないですか。
リアル(現実世界)ではおとなしいくせにネットだとやけに偉そうに知ったかぶりして、 馴れ馴れしい口叩いて汚い言葉を使いたがる(「ファック!」とか) (誰だ今俺の悪口を言ったやつは!)。

よっぽど私生活で鬱屈したものがあるか、世間に相手にされていないか、 友達いないやつなのか。 テキストやツイートだけ達者で、現実はカンボジアから借りてきた猫ひろしのようにおとなしい! 二重人格のファック野郎! お前みたいなチキンにはチキン・カレーがお似合いだぜ! インドでカレーでも食ってろ!ファック!
ってことでちょっくらインドに行ってきます!デワ!

ただいま! いやー、インドすげえよかった! カレー美味しかった!

やっぱヨガはインドに限るってあらためて思った僕ですけど、 僕に限らず普段抑えてるダークな感情をネットで爆裂させてる畜生チキン野郎っていますよね。 「お前、それ本人に面と向かって言えんのかよ!」 「匿名だと思って調子に乗りやがって!」 的な。俺みたいな。
ネットの中の社会だってリアルの社会と変わらないのに! モラルもマナーもコンプライアンスもあるわけですよ! なのに、今日もネットではあちこちで些細なことからツイッター・バトルが展開し、 殴り合いの喧嘩に発展しているのです。『ファイト・クラブ』のように!

普段はガス・スタンドの店員やレストランのウェイター、サラリィド・ワーカーをやってるような虫も殺さない顔をした大人たちが、 地下では殴り合いの喧嘩をしている! 生きている実感を取り戻すために!

ネット上の喧嘩も『ファイト・クラブ』の喧嘩と似たようなものだと思うんですよね。 「面と向かっては何も言えない(出来ない)チキン野郎」どもが、 ネットだと突然雄弁になりアクティブなレジスタントとなる。

でも、殴り合いの喧嘩はお互いの同意の元にのみ行われ、関わりたくなければ避ければいいだけ。 喧嘩を仕掛け、同意があればファイト開始!負ければ自分が傷つくリスクを負ってのファイト・クラブ!
本当はネットで虚勢を張ってる自分がリアルで、実社会で羊のように大人しくしてる自分がウソの自分なのかも知れない。 リアルな自分とネット上のもう一人の自分。どちらが本当の自分かといわれれば、 どっちも本当の自分なんですよ!

実社会では世間体を気にして大人しく、牙を隠し爪を研ぎ、蓄積された鬱憤はファイト・クラブで爆発する!
誰でも自分の中にブラッド・ピットを持っています。ネット上の人格が「作られた虚構」であり、 リアルな社会の温厚な自分が「本当の自分」である保証なんて、何処にもないのですよ!

僕もネットとリアルでは結構な二重人格ですが、どっちが本当の自分かと言われれば、 どっちも本当の自分です! ブラッド・ピットみたいなもんだと思ってください! つかいっそ俺のことをブラッド・ピットと呼んでもいいです!

(2012.2.28)

原題Fight Club
邦題ファイト・クラブ
公開/製作1999年/アメリカ
出演 エドワード・ノートン(主人公)、ブラッド・ピット(タイラー・ガーデン)、ヘレナ・ボナム=カーター(マーラ)
監督デヴィッド・フィンチャー

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