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インクレディブル・ハルク


もっともっともっと強く! 僕はもっと強くなりたい!
男として当然でしょう、分かるぜブロンスキー!

『インクレディブル・ハルク』は、 彼女とベッドインしてハァハァ興奮すると、 血圧が上がって超人ハルクに変身する男の物語ですが (ウソは言ってない!ウソは言ってないぞ!) (男が興奮してむくむく大きくなる話ですよ!)、 ハルクはアメリカ軍が第二次大戦中に生み出したドーピングによる超人兵器ですが、 そのハルクの超人パワーを目の前で見た傭兵ブロンスキーが、 「俺もハルクになりたい」と思うんですね。
でも、いくら力が強くても、 見た目はバケモノ、理性を失って破壊の限りを尽くす怪物に、 「なりたい」なんて思いますか?

もちろん思います! 分かる、分かるよその気持ち、ブロンスキー!

ブロンスキーが将軍と交わす会話で、こんなシーンがあるんですね。
「君はいくつだね、ブロンスキー君。四十五歳くらいか?」
「三十八です」

ああ!ブロンスキー! まだ三十八歳なのに四十五歳に見られるブロンスキー!
ひどいよ将軍! そういうときはウソでも見かけより若く言ってあげないと! (僕も「ヨウゾウさんって年齢より若く見えますね」ってよく言われますが、 お世辞だと分かってますよ!) (俺本当は六歳なんですが、 「ヨウゾウさんって幾つ?」「八歳です」 「へえ、若く見えますね、七歳にしか見えませんよ!」 って褒められます!)

ブロンスキーは四十代に見られたのがよっぽどショックだったんですよ! 年をとれば(一般的には)体力は衰えていく一方! ましてや傭兵として戦うことを生き甲斐にしているブロンスキーです! 「もしも今よりもっと強くなれるなら、 バケモノになろうと構わない!」 という気持ち、分かります! (ブロンスキーをバケモノに変えたは将軍の失言ですよ!) (もし女性に年齢を七つも超えて言ってしまったら、 その女の人は化粧と整形でバケモノに変身しますよ!それと一緒ですよ!)

というわけで『インクレディブル・ハルク』のテーマは、 「人の年齢について言うときは、見た目年齢より十歳は若く言っとけ」 ってことですよ! 間違って上に言ってしまったら、とんでもないバケモノになっちゃいますよ! 男でも! 女でも!

(2012.10.8)

原題The Incredible Hulk
邦題インクレディブル・ハルク
公開/製作2008年/アメリカ・ブラジル
出演 エドワード・ノートン(ハルク)、リヴ・タイラー(べティ)、ティム・ロス(ブロンスキー)
監督ルイ・レテリエ

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