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セデック・バレ 第一部 太陽旗


昨日の昼に、こんなツイートが拡散されて来ました!


    親日台湾から今の台湾の現状を拡散して頂きたいとメッセージを頂きました。 是非この事実を拡散して頂きたくお願い致します。 日本が台湾にお返しができるのは今でしょ?!
    (三月十九日 八時六分)

      ただ今、国民党政府は台湾を丸ごと中国に返還する 同然の法律を強行通過させようてしています。幸い に我が台湾の新世代有志青年たちはそれを対抗し て、国会議事堂(立法院)を突破し、それを阻止 することにしたが、国民党政府は逆切れで警察を命 じ、学生と青年たちを逮捕しようとしています。

      どうか日本のメディアをこのニュースを公開してく ださい。

      この台湾を助けてください!

      我が愛する日本よ!(日文翻譯為 Chung-Ting Huang)


「今でしょ?!」 でもうこの人の話を真面目に聞く気が一切なくなるドヤ顏ツイートですが、 それはともかく、 「親日台湾」って文字列が僕は気になったんですね!

確かに台湾って「親日」のイメージあります。 発信元の Chung-Ting Huang(チャン・リン・シャンと読むんでしょうか) (それは薬師丸ひろ子の使ってるリンス・イン・シャンプーや!) って方も「我が愛する日本よ!」とか書いてますし。
日本と台湾ってキモイくらい仲いいですよね(キモイ言うな)。

ま、僕なんかは中日ドラゴンズファンなので、 大豊泰昭・郭源治・チェン=ウェインなど台湾出身の選手に馴染みが深く、 もちろん台湾には好感を持ってるわけですが (名古屋名物・台湾ラーメンもあるしね!)、 向こうは何で日本なんか好いていてくれてるんでしょう?


☆   ☆   ☆   ☆


ネットで検索してみると、「台湾人が日本人を好きな理由」として、

  • 一九九九年の台湾地震で日本が積極的に復興に協力したから
  • 日本は台湾を(中国の一部ではなく)国として扱ってくれるから
  • 台湾の近代化は日本統治時代に進んだから
  • 戦後に中国に帰属した途端、景気が急激に悪化したから

といった説が挙げられているようです。

日本は台湾を「国」として扱う、ってのはそうですね。
日本人は台湾が中国の一部だってことは知ってますが、 「中国の台湾」なんて言い方はしません。台湾は台湾です。 (WBCのときだけ急に「チャイニーズ・タイペイ」とか言い出しますが!) (なんか中国からの圧力で、 国際大会はチャイニーズ・タイペイで表記しないと参加出来ないみたいです) (まあテレビ画面に「チャイニーズ・タイペイ」って書いていても実況は 「さあ台湾の攻撃です!」って言いますけどね)

で、三番目の「台湾の近代化は日本統治時代に進んだ」 ってのは、一八九五年(明治二十八年)に日清戦争で日本が中国に勝ったとき、 戦果として台湾が日本に帰属されたんですね (ちょっと気を遣った言い回しをしましたが、 つまり台湾を領土として中国からブン取ったわけです)。
そのときに台湾のインフラ整備を行い、文明開化の音を鳴らしたのです。

四番目の「戦後云々」は、日本が太平洋戦争に負けて台湾を中国に返すことになって、 そうしたら(戦後の景気悪化もあったんでしょうが) 中国の支配下では生活が前よりいっそう苦しくなって、 「これだったら日本に支配されてた方がまだマシだった」 って事みたいです。

『セデック・バレ』はそんな日本統治下時代の台湾で、 威張りくさった感じの悪い日本人が 「山猿に文明を教えてやる! ありがたく思え、この野蛮人ども!」 と、善良な台湾の人たちを蹂躙する話です!

これ観ると 「ファッキン・ジャップ! 日本人なんか皆殺しにしてしまえ!」 って気分になりますよ! (おい!台湾が親日って本当か?!) (この歴史知ってたら台湾人は日本人のこと大嫌いになりそうなんですが!) (ちなみに台湾ではこの映画大ヒットしたそうです!)

映画は前後編の二部作なので、テキストも後編に続きます。

(2014.03.20)


原題(英題)Seediq Bale
邦題セデック・バレ 第一部 太陽旗
公開/製作2011年台湾
出演 林慶台(モーナ・ルダオ、青年時代)、大慶(モーナ・ルダオ、頭目時代)、 馬志翔(タイモ・ワリス)、田駿(タダオ・モーナ)、 安藤政信(小島)、河原さぶ(鎌田)、木村祐一(佐藤)、 徐詣帆(花岡一郎)、蘇達(花岡二郎)
監督ウェイ・ダーション

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