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大統領の執事の涙


珍しく公開中の映画の話をします!(昨日劇場で観たばかりです!)

普段は「この映画、ちょっと観てみようかな」 と思った人がいた時のために 「TSUTAYAで準新作か旧作で借りられるもの」 を目安にタイトルを選んでるんですが (「新作」は取り上げません!) (っていうか私が借りません!) (お前の都合やないか!)、 今回は例外ってことで。

僕の使っているTSUTAYAは水曜日は準新作が百円なので (TSUTAYAは店舗によってサービス内容が違うので 自分の行動範囲のTSUTAYAはすべて調べてみるといいと思います) 本サイトでは 「百円で借りれる映画」 をモットーにしてるんですね。

そのへんのレビュー屋は公開中の作品ばかり紹介してきて、 「観たいけど、千八百円も払ってハズレだったらいやだなあ」 と皆さん二の足を踏んでいると思いますが、 そう考えると、紹介したどの作品も百円で観れる私のサイトは何と親切なのでしょう、 と自画自賛です!(映画館の収益には全く貢献しません!)

で、そんな貧乏人の貴様らに優しいサイトのはずなのに (貧乏なのは俺だ!) 今回なぜ公開中の『大統領の執事の涙』を取り上げるかというと、 こないだ紹介した『リンカーン』と内容がリンクしていて、 タイミング的にいいからです。 (別にこの映画を観るために『リンカーン』のテキストを書いたわけではなかったのですが!) (あれを取り上げたのは中日応援団に文句言うためですから!)


☆   ☆   ☆   ☆


『大統領の執事の涙』は、ある黒人執事の約九十年間の人生を描いた話なんですね。 だから物語は時系列に沿って進んでいくのですが、 最初の場面は「一九二〇年」と画面に映し出され、 黒人奴隷が白人農場主に虐げられてるところから始まるのです。

僕はちょうど前の日に『リンカーン』のテキストを書いていて、 そのときアメリカの奴隷史をにわか勉強してたので、

「おや? 奴隷解放の修正十三条は一八六五年に制定されてるのに、 この時代にまだ奴隷をコキ使っているということは、 これはミシシッピ州かケンタッキー州だな」

とすぐ分かったのです!(スクリーンの暗闇の中でひとりドヤ顔!)(誰も見てないけど!)

「一九六二年」って出たときには「黒人の選挙権を認める公民権が制定されるのはこの二年後だから、 この頃は一番公民権運動が盛り上がってる頃だ」とか、 「一九六六年」にキング牧師が出てくると、 「この二年後にキング牧師は暗殺されるんだよなあ」などとニヤニヤしながら観てました! (人が死ぬのにニヤニヤするな!)
そして「一九六八年」にキング牧師が暗殺されると、 「ほうらほうら!俺の言った通り!」と心の中でガッツポーズです! (言ってないけど!)

まあ多分アメリカ人はこのへんの歴史は子供でも知っていて、 日本人が「江戸に広まる三河の家康(一六〇三年、江戸幕府が始まる)」や 「いやごさんなれペリーさん(一八五三年、ペリー来航)」 程度に年号と出来事がリンクするんでしょうけど、 日本人は「一九××年」と言われても、 その当時アメリカがどんな状況だったか知らないですよね。

でも僕は!
僕だけは!
たまたま前の日にアメリカの奴隷史を調べていて、 年号まで律儀に暗記していたので、 より面白く映画が観れました! (ドヤ!) (自分の生まれた年からプラスマイナスして、「これ、俺が○○歳のときの話かあ」って感じで年号を覚えていたのです) (キング牧師が暗殺された一九六八年は、ちょうど僕が還暦を迎えたときでした!)


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ということで今日は「アメリカの歴史を知ってるとより楽しめる『大統領の執事の涙』ですよ」というか、 このタイミングで『リンカーン』を書いた俺は神だな、という自慢話をしました!

あ、あとTSUTAYAは先週からレンタル価格を百円から百五円に値上げしました。
映画館の収入には全く貢献しない本サイトですが、せめてTSUTAYAの収入には貢献したいので、 文句は言いません。

(2014.03.02)


原題Lee Daniels' The Butler
邦題大統領の執事の涙
公開/製作2013年/アメリカ
出演 フォレスト・ウィテカー(セシル)、 デヴィッド・オイェロウォ(ルイス)、マライア・キャリー(ハッティ)、テレンス・ハワード(ハワード)、キューバ・グッディング・ジュニア(ウィルソン)
監督リー・ダニエルズ

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