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イン・マイ・カントリー


悪いことをしたら謝る!

子どもの頃はそう言われて教育されますよね。 「ごめんなさい」と「ありがとう」が言えない子どもはろくな大人になりません。 謝ることが出来ない人は異性と付き合っても絶対うまくいかないし、 学校でも会社でも家庭でもうまくいかないものです。 クロマティの頭にビーンボール投げて謝らなかった宮下だって殴られてました。 (センイチは橘高骨折させても謝らなかったけど)

悪いことをしたら謝ることが一番大事!
そんな風に思ってた時期が、俺にもありました…。

でも謝罪って「加害者側の都合」ですよね。 謝れば許される。許されなくても取りあえず自分の気持ちはすっきりする。 「謝ったんだからいいじゃん!」
一方、「被害者側」は謝られることによって心に針を打ち込まれる。 「こんな謝ってるのに、許さなかったら自分がひどい人間のように思われそう…」

これでは被害者と加害者が入れ替わってます! なんで加害者がすっきりして被害者がモヤモヤを抱えなきゃいかんのですか! 利根川なんて焼き土下座ですよ! 鉄板でジリジリ焼かれる利根川を見ながら 「はー、これだけ謝られたら気分もすっきりしたわ。そうだ、今日の晩飯は焼き肉にしよう」 なんて思うカイジなんていませんよ! イヤなイヤなイヤな気持ちが残るだけです!

謝罪は問題を解決しません。 「解決したふり」をさせるだけです。
じゃあどうすればお互いすっきりするのか? 同じだけの報復を与えればすっきりするのか? カネをもらえばすっきりするのか?

映画『インマイカントリー』は、アパルトヘイトを扱った作品です。
南アフリカのマンデラ大統領は、 これまで行われた白人による黒人虐待について、 「真実を話せば、恩赦を与える」 という真実和解委員会を設立しました。 一般の人が自由に参加できる公聴会を開き、 加害者が直接本人の口で、被害者(被害者の家族)に対しどうやって虐待したか、 なぜ虐待したのか、本当のことを洗いざらい喋る。 和解に必要なのは報復でも謝罪でもなく、真実を語ることだと。

大事なのは本当のことを話すことです! 「謝ったからもうこの話は終わりね」で済ませては問題は解決しません! これから何度だって同じことが起きるでしょう!
どういう理由で監督をクビにしたのか、 ガッツポーズは実際にあったのか、 無かったならどうしてそういう噂が流れたのか、 誤解されるような行動をしたのか、しなかったのか!
悪いことをしたら(謝るのは当たり前として)、中日球団は本当のことを話しなさい! だんまり・知らんぷりを決め込んでるからファンは怒ってるんだよ! ぷんぷん!

(2012.1.8)

原題IN MY COUNTRY OF MY SKULL
邦題イン・マイ・カントリー
公開/製作2004年/イギリス・アイルランド・南アフリカ
出演 サミュエル・L・ジャクソン(ラングストン)
ジュリエット・ビノシュ(アナ)
監督ジョン・ブアマン

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