前からアメリカのスーパーヒーローってどうしてみんなで協力し合わないのか不思議だったんですが、 この『ウォッチメン』ではヒーローが全員で協力し合ってます! ウルトラマンと仮面ライダーと鉄腕アトムがタッグを組んで敵を倒すようなもんですよ! 2秒前に「アメリカのスーパーヒーローは協力し合わない」って書きましたが、 日本のスーパーヒーローもあんまり協力し合いませんけどね。 でもそれは日本人がそういう性格だから仕方ないのです。 日本人は与えられた自分の仕事は黙々とこなしますが、それ以外の仕事はしたがりません。 仮面ライダーの仕事はショッカーと戦うことだし、 ウルトラマンの敵は宇宙怪獣と戦うこと。 それぞれ役割分担があり、お互いの縄張りには決して手を出しませんね。 余計なことして面倒に巻き込まれるのを嫌がるからです。 自分は自分の担当業務だけをやって、他の部署のことは知らない。 仮面ライダーは宇宙怪獣相手に戦わないし、ウルトラマンはショッカーに手を出しません。 たとえイラクで戦争が起きても、 キン肉マンは超人相手にプロレスごっこで遊んでるし、 タイで暴動が起きても、リーマンショックで失業者が続出しても、 ウルトラマンも仮面ライダーも知らんぷりです。(それでもスーパーヒーローかよ!) 決められたエリアで決められた相手と流れ作業のように戦い、 自分のテリトリ以外の悪に関しては「あ、それは自分の担当じゃないんで」 と知らぬ顔の半兵衛、 定時になったら家に帰る。与えられた仕事しかしない!出来ない! なんというお役所仕事!それが日本のスーパーヒーローです! ま、日本人って島国育ちで人見知りが激しいから、 あんまりよく知らない人とは協調できないし、 あんまりよく知らない敵とは戦いたくないんですよね。 いつも戦ってる相手とばかり戦いたがる。 その気になれば悪の組織なんか一日で全滅させることが出来るくせに、やらない。 自分から積極的に動くことはなく、相手が攻めてくたときだけ 「さ、仕事仕事」 と業務にように戦う。で、目の前の敵を倒したら「はい、今日の仕事は終わり!」とそれでもう家に帰っちゃう。 最終回が近づくまでは悪の組織の総本山を潰そうとは思わない。 それすると、来週から仕事がなくなっちゃうから! で、翌週になったらまた別の敵と戦うという、 毎日同じ仕事を繰り返すサラリーマンのようです! 日本のヒーローが敵が現れるのを待ってる受け体質なのに比べ、 アメリカのヒーローは攻め体質です。 敵が襲ってこなくても、自分から歩き回って勝手に敵を探し出し、 「お前は悪だ!俺が正義だ!コノヤロー!」 とケンカを吹っかけて、 相手をボコボコにします。歩く狂犬です! つまり、アメリカ最強のスーパーヒーローは、 ウォッチメンでもスーパーマンでもバットマンでもなく、 ジョージ・ブッシュってことですよ!
(2012.3.3)
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原題 | Watchmen |
邦題 | ウォッチメン |
公開/製作 | 2009年/アメリカ |
出演 | ジェフリー・ディーン・モーガン(コメディアン)、 ジャッキー・アール・ヘイリー(ロールシャッハ)、 ダニエル・ドライバーグ(ナイトオウル)、 マシュー・グッド(オジマンディアス) |
監督 | ザック・スナイダー |