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スーパーマンIII/電子の要塞


結局東京都知事にはマスゾエだかイケゾエだかミズナガレソエヒサだかいう人が当選したわけですが!
この結果について 「今の若い人は知らないと思うが、二、三十年前の彼のテレビ露出は圧倒的で〜」 という人がいて吃驚仰天しました! 「今の若い人は知らない」んだ!?

まあ僕も今年で二百三十歳になるわけですけど、いくつになっても十八歳くらいの感覚で、 「自分にとっての有名人は誰にとっても有名人」と思い込んでるふしがありました! マスゾエさんがテレビ番組に出まくってた時代を知らない世代がもう有権者なんですね!

ってことで今日は『スーパーマンV 電子の要塞』を取り上げます!

たぶん今の若い人はスーパーマンを知らない!
「空を見ろ!」「鳥だ!」「飛行機だ!」 って言われても何のことか分からないし、 「タケちゃんマンだ!」ってボケてみてもタケちゃんマンが何か知らない! スーパーマンのパロディであるパーマンの事も知らないでしょう! (ちなみに鳥や飛行機が空を飛ぶのは割と普通のことで、 特に驚くようなことではありません!)

スーパーマンはクリプトン星からやってきた宇宙人で、 八十万トンの物体を持ち上げる怪力、 四十メガトンの核爆発に耐える耐久力があり、 最高時速八百万キロで飛を飛び (『スーパーマンV』では時速10億キロを超えます!)、 目からは鉄をも焼き尽くすレーザービームを発射、 さらに赤外線・X線・望遠・透視能力もあるのです!
なんて凄いんだスーパーマン!
果たしてこの男に勝てる者などいるのでしょうか!

映画『スーパーマン』シリーズは第一作が一九七八年に公開、 その二年後に『スーパーマンU』、さらに三年後に『スーパーマンV』 が公開されます。 その翌年はスピンオフ作品の『スーパーガール』、 その三年後に『スーパーマンW』が出て、 九年間で五本の作品を出していったんシリーズを終えます。

そして、『スーパーマンW』の公開から十九年経った二〇〇六年、 『スーパーマンU』の続編である『スーパーマン・リターンズ』が発表されるのです!

なぜ!? 「U」の続編!?

これは、スーパーマンの『V』と『W』が興業的に大失敗し、 内容も「チビッコのヒーローであるスーパーマンにふさわしくない」ものだったため、 「V〜W」でスーパーマンがやってしまった事を歴史から抹殺、 「なかったこと」にしたのです!

『スーパーマンV』はとにかくスーパーマンが社会から落ちこぼれた落伍者、 ダメ人間(ダメヒーロー)にしか見えず、 これでは民衆の支持を得られない! 続編を作ってもお客さんが入らない! ということで、格好よかった頃の『U』に時間を戻したのです!
ああ、やっぱりヒーローもお金にならないと切り捨てられるんだね!

無敵のスーパーマンも、大人の事情には勝てなかった、というお話でした!

(そして『スーパーマン・リターンズ』はそこそこのヒット作となったのですが、 配給会社のワーナー・ブラザーズの期待した金額には届かなかったことと、 その他さまざまな事情で続編の製作は中止、 もう一度リセットされ、 二〇一三年に『マン・オブ・スティール』というタイトルでまた最初の設定から作り直しとなりました) (ぜんぶ『V』が悪いのです!)(とにかく酷い話でした!)

(2014.02.12)


原題Superman V
邦題スーパーマンIII/電子の要塞
公開/製作1983年/アメリカ
出演 クリストファー・リーヴ(クラーク・ケント)、リチャード・プライアー(ゴーマン)、アネット・オトゥール(ラナ)、マーゴット・キダー(ロイス)、ロバート・ヴォーン(ウェブスター)
監督リチャード・レスター

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