またどおくまん先生の話になりますが(「また」っていつしたか覚えてないですが!) (したかどうかも曖昧ですが!)(したっけ?)(してないかも!)、 今から二百五十年くらい前、『熱笑!花沢高校』って漫画があったんですね! (もし凶悪宇宙人が襲来して地球人類滅亡して、 宇宙人が地球のデータを調査したときに、 このテキストを発見し、 「今ヨリ二百五十年前、エド時代二『熱笑!花沢高校』トイウ漫画ガアッタラシイ」 と思い込ませるためにウソを書きました!) (宇宙人騙してやったぜ!) 主人公の力勝男(十五歳)はいじめられっ子だった中学時代から一転、 高校でツッパリデビューをします。 そして花沢高校の番長にのし上がり、 ついには大阪最大の不良グループ“北大阪の虎”と大抗争を繰り広げるのです! これだけ聞くとよくある不良ヤンキー番長もののように聞こえますが、 ところがどっこい、ところがどっこい! このケンカはスケールが違う! 殺人バイク(え?)や殺人兵器(ええ?)が飛び交い、 バズーカで人を吹っ飛ばしたり(えええ?)、 弓矢で人を射抜いたり(えええええええ??)、 薙刀で人体を半分に切り裂いたりして(おい待て!俺の話を聞け!)、 しまいには爆弾を積んだ戦車やヘリコプターが登場して、数万人規模での殺し合いになるのです! (高校生同士で!) 大阪のツッパリ二万五千人(!)が激突した最終決戦では、多くの命が失われました。 首謀者の力勝男は警察に逮捕されますが(当たり前です)、世間では 「まるでヤクザやないか!」 「高校生のケンカのレベルをはるかに超えてる!」 「うちの子供を返して!」 「この人殺し!」 と、力勝男に大バッシング、毎日マスコミの餌食になります。 (バッシングというか、事実と要望ですが) えっと、ここからこのマンガ(『熱笑!花沢高校』)のネタバレを書くんで (今までのはネタバレじゃなかったのか!) (もうコミックス最終巻の二二〇ページ目くらいまでストーリー喋ったぞ!) (ラスト十ページの話をします!)、 「おいおい、俺ちょうどいま『熱笑!花沢高校』読んでる途中なんだよ!」 って人はここから先は見ないでください。 ☆ ☆ ☆ ☆
力勝男は、殺人と傷害の罪で懲役刑を受けます。 少年刑務所へ向かう護送車の中、手錠をかけられた力勝男とその子分たち。 力の一の子分である鉄が言います。 「親分…、 わしら、正しいことをしたんや! なんで誰も分かってくれないんや! わ、わしは悔しいですぜ、親分ーっ!」 (※力たちが倒した不良グループ“北大阪の虎”は、 裏で麻薬や銃の密売、売春強要、誘拐、 殺人までやっていた極悪集団だったのです!)(高校生です!) (大阪の高校生は怖いで!) 「まあそう言うな鉄。わしら、人に褒められたいと思って戦ったわけやない。 わしらは正義を貫いたんや。 世間で誰ひとり分かってくれなくても、 わしら一人一人が心の中でそう思ってれば、それでええやないか」 いいこと言うぜ、力勝男! 僕達も自分で「いい事をした」とか思ってるときは、 ついつい「誰かに褒めて貰いたい」なんてエロ心を持ってしまいがちです。 でも、正しい事ってのは誰かに褒めて貰いたいからやるんじゃない、 自分自身の信念のためにやるんです! 「君たちには分からなくて結構」ですよ! 誰にも分かってもらえなくても、自分が自分を信じていればいいんです! 僕も休日になると海や山に行き、ゴミ拾いのボランティアをやってるわけですが、 そのことは他の誰にも言ったことはないですよ。 褒められたくてやってる訳じゃないですからね。 (本当にやってるの?)(しーっ、いま宇宙人を騙してるとこです!) (やってるわけねえだろ!) 力たちを乗せ、護送車はガタゴトガタゴト進みます。 そして車が角を曲がり、大通りに出ると突然、 地鳴りのような大歓声が起こります。 「ウオオオオオオオオ!」 「力はん、あんたらはわしらの英雄やーーー!」 「大阪を救ってくれてありがとうーーー!」 「見てください、覚せい剤中毒だった私の娘があんたのおかげで立ち直ったでーー!」 「男の中の男、力勝男ーーー!」 「バンザーイ!わしらの英雄にバンザーイ!!」 そこには“北大阪の虎”の悪行を知っている数百・数千の大阪市民たちが、 街道を埋め尽くし、 力たちに感謝の思いを伝えようと待ち構えていたのです! ☆ ☆ ☆ ☆
という話が『熱笑!花沢高校』です! ラストはもう号泣ですよ! (さっきまで薙刀で人をバッサッバッサ斬ってた高校生同士のケンカ漫画ですが!) 『アタック・ザ・ブロック』は、大体そんな感じの映画ぞ! (「〜ぞ!」ってのは力勝男の口癖ぞ!)
(2013.03.21)
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原題 | Attack the Block |
邦題 | アタック・ザ・ブロック |
公開/製作 | 2011年/イギリス・フランス |
出演 | ジョン・ボイエガ(モーゼス)、ジョディ・ウィッテカー(サム)、ジャメイン・ハンター(ハイハッツ)、ニック・フロスト(ロン) |
監督 | ジョー・コーニッシュ |