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羊たちの沈黙


前に映画『ヤギと男と男と壁と』を観たとき、 キリスト教におけるヤギと羊の関係について調べたんですよ。 いや映画の中でのヤギの扱いが非道かったんで、 これいつものアレ=「アメリカ人にだけ分かるキリスト教のウンチク」ってヤツじゃねえのか、 と思って調べてみたら、やっぱりキリスト教のウンチクでした! (アメリカ人には解説しなくても分かるだろうからいちいち説明しない、ってやつです) (アメリカ映画で羊とかヤギとか出てきたら大抵はキリスト教が絡んでます!)

キリスト教(新約聖書)においては、羊は神の使いで、 ヤギは悪魔の象徴みたいになってるんですね。 マタイの福音書でキリストは羊を右に、ヤギを左に分け、 羊には救いを、ヤギには永遠の罰を与えています(なんでや!ヤギ可哀想やないか!) (『ヤギと男と男と壁と』でヤギが非道い扱いを受けてたのはそういう理由だったんですね!) (キリストが悪魔の使いと言ったら悪魔の使いなんか! じゃあお前は先生が死ねと言ったら死ぬのか!) (おいおい、言葉のハラスメントで受験禁止になるで!) (大阪市民でなくて良かった!)。

羊は従順で無力、人間のメタファであり(「迷える子羊」とか)、 ヤギは悪魔の使いとして、 ヤギの面かぶったオッサンが呪いの儀式で生贄として使ったりしますね (なんでや!仮面かぶってるのにオッサンかオバハンか分からんやろ!)。 旧約聖書では羊もヤギもそう変わらない立場だったみたいですが、 新約聖書になってから差別化されたみたいです (キリストはんのヤギ嫌いにも困ったもんやで) (本当はキリストじゃなく中の人がヤギ嫌いなんでしょうけど) (中の人って何や!)。

映画『羊たちの沈黙』は、 「あかん!殺される!助けてー!」と(羊語で)泣き叫ぶ羊に、少女が 「無力な羊を殺すなんて可哀想やんか!」 と仏心を出し(キリスト心?)(あかん、羊の代わりにヤギが殺されてまう)、 羊を助けようとするんですが、助けられない。 やがて少女は大人になり、 「無力な者を助けられなかったこと」をトラウマとして抱え、 頭の中でいつも羊たちが泣き叫んでいる…という話です。

しかしまあ食い物用の動物が殺された事でトラウマを抱えてるとか、 面倒くさい女ですね!神経質過ぎますよ! 僕なんかそういう場合は 「羊たちがメェメェ言ってたのは 『わが生涯に一遍の悔いなし!』って言ってたんだよ」 「グッバイ羊生活! 俺は次からは人間に生まれ変わるんや!って喜んでいるんや」 って言って、全く気にしないタイプです!

ところで僕は昨日までちょっと関西の方に行ってたんですが、 帰りの車の中で後部座席のワンちゃん達が 「クゥ〜ン、クゥ〜ン」 とやたら泣くので、 「ははあ、関西を去るのが寂しいんだな。思う存分別れを惜しむがいい!」 って気にしなかったんですが、その直後に車内にイヤな臭いが充満、 犬ども、後ろでおしっこしてました! (漏れそうなら漏れそうって言わんかい!) (たとえば泣いて合図するとか!) (犬「泣いたワン!漏れそうだから助けてって言ったワン!)


(2013.02.08)


原題The Silence of the Lambs
邦題羊たちの沈黙
公開/製作1991年/アメリカ
出演 ジョディ・フォスター(クラリス)、アンソニー・ホプキンス(レクター)、テッド・レヴィン(バッファロー・ビル)
監督ジョナサン・デミ

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