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ロボット


インド映画『ロボット』は、ロボットの男の子が人間の女の子に胸キュンするってお話です! (主演の男の子は六十三歳ですが!) (六十代には見えません!) (男の子にも見えません!)

それだけ聞くと「ロボットが人間に恋だって?」と鼻で笑ってしまいがちですが、 世の中には人間なのにアニメや漫画の登場人物に恋をしたり、 フィギュア人形に恋をしたり、 CGで出来た女の子に恋をしたり、 抱き枕に恋をしたり、 いろんな「人でなしの恋」があるわけですからね! ロボットと人間が恋愛しても全くおかしくありません! (アンデルセン童話『人魚姫』も、 上半身が人間で下半身が魚という薄気味の悪い妖怪が身分違いの恋をする話でした) (確か最後は刺身にされて食われるんでしたっけ?)

日本の総人口の一割、ネットの総人口の五割、 ここを読んでる人の八割が「ロボットでもいいから彼氏彼女が欲しい!」 と思ってる人でしょうから(本紙推定)、 この物語には深く感情移入できると思います! 「ロボットと人間が恋なんておかしいわ!」と言うヒロインに、 「何言ってるだ!創作物と恋して何がいけないんだ!」 「そんなのは人間の彼氏がいるやつの思い上がりだ!」 「リア充はこれだから困る!」 と画面に向かって突っ込み、拳を振り上げて怒り憤ることでしょう。

ロボットか人間なんて関係あるか! ロボットに生まれただけで恋愛禁止なんて、お前は野暮なポリスマンか! (君たちNo-No-No!)

バシー博士は嫉妬に狂ったチッティと戦うのではなく、 サナにそっくりな恋人ロボットを作って、チッティに与えたらよかったのです! そしてチッティに筆おろしさせればよかったのです!

「トラヴィスがもし童貞じゃなかったら、 彼は誰も殺さなかっただろう」

とは町山智浩さんの唱えた『タクシードライバー論』ですが (『タクシードライバー』は一九七六年のアメリカ映画で、 トラヴィスという主人公が女にフラれた腹いせに人を殺しまくるというお話です)、 『ロボット』のチッティも彼女さえいたら街を破壊したりしなかったですよ!

ロボットでもいいから彼氏彼女が欲しい人はいっぱいいるのです!

ロボットでもいいから彼氏彼女が欲しい人はいっぱいいるのです

創作物でもいいから彼氏彼女が欲しい人はいっぱいいるのです!

(2013.01.16)

原題Enthiran
邦題ロボット
公開/製作2010年/インド
出演 ラジニカーント(バシー博士、チッティ)、アイシュワリヤー・ラーイ(サナ)、ダニー・デンゾンパ(ボーラ博士)
監督シャンカール

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