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アイズ・ワイド・シャット


まあ僕も面倒くさいことは考えない村の住人なんで、 身の回りにおそろしいこと (冷蔵庫の牛乳の賞味期限が過ぎてるとか) (カレーを鍋の中で寝かせて何日も忘れてたとか) (十年前に部屋に籠ったおじいちゃんが未だに部屋から出てこないとか) が起きても、 「そんなことより! 空は青い! こんな日は部屋を飛び出し、外に出かけようぜ!」 と書を捨てて街へ飛び出すタイプですね! 面倒くさいことは考えないことにして、 天気のいい日は外へ出よう! (こういうとアウトドア派のように聞こえますが、 外に出て向かう先はブックオフです) (青い空関係なかった!)

主人公のトム・クルーズはものすごく考え込む村の住人で、 女房が「あたし、昔ね、他の男に抱かれてもいいと思った事があったの」 って言うと、 もう頭ん中そればっかり! 自分の女房と他の男が絡みついてこんがらがって、 コングラッチュレーションいつまでも! そんなベッド・シーンを想像して一人で落ち込むのです! (女房は「思った事があった」だけで、何もしてないんですよ!) (なのに頭の中はニコール・キッドマンと知らない男の痴態でいっぱい!) (変態だ!変態!)

エロ妄想といえば、昔ティーン向けの雑誌で 「男の人はおかず無しでも抜けるって本当ですか?」 みたいな質問があって、「はあ?」 と思ったことがあります。
抜けますよ! 当たり前じゃないですか! っていうか女の人は想像力だけで抜けないんですか!? (「抜く」ってのはラムネのフタの事です) (ポン!)

『アイズ・ワイド・シャット』ってのは直訳すると「目を大きく閉じる」って事ですが、 英語辞書には載ってない、キューブリックが作った造語です。 この映画が公開される四か月くらい前にキューブリックはこの世からグッバイしてしまったため、 タイトルの意味は分からないまま(生きていても種明かしするようなオッサンではないですが)、 映画ファンの間でさまざまな推測・解釈がされています。 「アイズ・ワイド・シャット」ってどういう意味?

僕は、「男は目を閉じたままでもヌける!」って意味だと思いますね!

瞼は閉じていても、 トムの目にはくっきりニコール・キッドマンの妄想ベッドシーンがワイド・スクリーンで焼きついているのですよ! (「ワイド」ってそこか!)

多分キューブリックは 「男の人はおかず無しでも抜けるって本当ですか?」 って質問を何処かで見たんですよ! で、「男の妄想力なめんな! その気になれば女房と知らない男のベッドシーンまで想像できるんだぜ! 目を閉じていてもバッチリだ!」 って言いたかったんですよ!
目を開けていても見えないものがあるように、目を閉じていても見えるものがある!
全世界の誰にも伝わってなくても、俺には伝わったよ、キューブリック!

なんてことを思いながら目を閉じると、 「こいつアホやろ…」と草場の陰で頭を抱えているキューブリックの姿が見えました。

(2013.01.10)

原題Eyes Wide Shut
邦題アイズ・ワイド・シャット
公開/製作1999年/アメリカ
出演 トム・クルーズ(ビル)、ニコール・キッドマン(アリス)、シドニー・ポラック(ヴィクター)、トッド・フィールド(ニック・ナイチンゲール)
監督スタンリー・キューブリック

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