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アドレナリン


全日本早歩き協会・町田支部長の僕なんで、 趣味は当然「早歩き」なんですが!

僕が歩道を時速百キロの早歩きで歩いてると(時速は相対的なものと思って下さい)、 後ろから時速百二十キロの早歩きで僕を抜きにかかる人がいるんですね。 そういうとき僕はややスローダウンし、道を譲るわけですよ。 「行きたいなら先にお行きなさい」と。
すると、そいつ俺と並んだところで百二十キロだった時速を百キロに落とし、 俺の横に並んで歩いてるのですよ!

キモッ!
なんで歩調合せるんだよ! キモッ!

んで気持ち悪いので、僕はさらに時速八十キロにスピードを落としてそいつの後ろに下がるのですが、 するとそいつがモタモタモタモタ、「さっきの早足は何だったの?」 っていうくらい超スロー歩きになって、壁となって前を塞ぐのですよ!ファック!
このイライラ分かりますか! もっと早く歩け! 早く歩かないなら最初から抜こうとするな!
それまで早歩きだったのに、 前の人を抜いた瞬間から早歩きを止めてしまう軟弱な人間は全日本早歩き協会の会員になる資格などないッ!(誰も入会希望してませんが!)

一方で、先週の土曜日に代々木から新宿方面へと早歩きで歩いてたんですが (代々木駅の木久蔵ラーメン潰れてましたね!)、 僕の後ろのちょうど五メートルくらいを付かず離れずで早歩きしてくる人がいて、 僕と同じ速度で車間距離(車ではありません)もちょうどいい感じだったんですが、 踏切にぶつかって僕が止まったので、向こうが追い付いてしまったのです!

心の中で「やや、バランスが崩れてしまったな…」と思ってると、 踏切が開いた瞬間、その人がロケットダッシュ・早足で飛び出し、 あれよあれよと僕の十メートル先まで足を進めたのです! (時速百五十キロは出てました!)
そして十メートルの距離をキープすると、 さっきまでと同じ時速百キロにペースを落としたのです。 僕は後ろ十メートルを同じ速さで進みます。

これだよ! こういう事なんだよ! 早歩き戦士たちの暗黙の了解! 「抜かないなら車間距離を保つ、抜くときは一気に抜く!」
さすが全日本早歩き協会・代々木支部長(いま任命しました)! 僕はその戦士に奇妙な友情のようなものを感じ、 おそらく向こうも感じたと思います。 僕が「友よ、また会おう」と(心の中で)言うと、 代々木支部長は「ああ、楽しいランデブーだったぜ」と(心の中で)言って、 雑踏の中へ消えて行きました。

ええと、 映画とは関係のない話を長々としてしまいましたが(関係ないのかよ!)、 映画『アドレナリン』は、 止まると死んでしまう薬を投与された殺し屋が、 死なないために走り続ける!という話です! 「わしゃ止まると死ぬんじゃ!」の世界ですよ! (正確には止まってもアドレナリンを出し続けていればOKです)

もう最高に燃えます!これぞ男の世界!
走り出したら止まらないのが土曜の夜の天使ですよ! 立ち止まるな! 走り続けろ! 人生と商いは止まらない列車、止まったときは死ぬときです!

僕は 「人生とは走り続けること」「止まると死ぬんじゃ」 って言葉が大好きで、 僕は僕の人生を時速百キロで走り続けたいと思ってるのですが、 さすがにそれはちょっとしんどいので、 せめて道路を歩くときくらいはスピードを上げたい、 という事でいつも早歩きで歩くのです。 (妥協の産物)

(2012.12.26)

原題Crank
邦題アドレナリン
公開/製作2006年/アメリカ
出演 ジェイソン・ステイサム(チェリオス)、エイミー・スマート(イヴ)、ホセ・パブロ・カンティーロ(ヴェローナ)
監督マーク・ネヴェルダイン、ブライアン・テイラー

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