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インファナル・アフェア


香港映画で、原題の「無間道」は仏教用語で無間地獄のことです! 絶え間なく責め苦を受け続ける地獄! 「無限」なら「永遠に〜」ですが、 「無間」だから「休む間も無く」って感じなんでしょうかね。 (そのへんは仏教に詳しい僕の友人のモホロビッチさんに聞いてください) (誰やモホロビッチって) (雪の日に学校の校庭に東京都のマーク書けば現れますよ!)

で、基本ストーリーはハリウッド・リメイクの 『ディパーテッド』と同じなんで省略しますが (『ディパーテッド』でストーリーの説明したか覚えてませんが) (ラストはハリウッド版と全然違いますが)、 香港版では「地獄というのは、生き続けることだ」って言うんですね映画のどこかで。

    いつか目指す地があるのに、たどりつけない。たどりつくまでは地獄の苦しみ、 やがてたどりついたと思ったら、そこは終わりではなく、 新たな地獄の旅が始まる。 生きている限り地獄は永遠に続く。

ひいいっ! いやなこと言うな!! 夢も希望もないよ!

こういう仏教的思想、アメリカ人にはピンと来ないでしょうね。 アメリカ版リメイクの『ディパーテッド』がラストを大幅変更して、 キリスト教の話にしてしまったのも頷けます。 (『ディパーテッド』に出てくるあのファッキン売女はマグダラのマリアで、 マリアと姦通する男はキリストのメタファです)

で、このサイトの読者にはアメリカ人も大勢いると思うんで、 「生き続けることが無間地獄」 っていう仏教的考え方をアメリカ人に分かるように説明しますね!

開幕前から優勝は無理だって監督に言われて!
でもひょっとして、って希望を持ってみたけど本当に無理で!
絶望を感じながらそれでもシーズンを耐え抜いて!
涙をこらえ!希望なんかないのに!耐えて!我慢して!
やっとシーズン終わっても、来季も監督続投決定!
それでも、チームを応援し続ける…

これが無間地獄、「無間道」ですよ!

キリスト教では困難にぶつかったとき「神にすがる」とか 「困難を乗り越える(神は自ら助く者を助く)」 みたいですが、仏教では仏にすがらないし、 自ら困難も乗り越えない、 ただ「耐える」のです! 我慢の末にたどりついた先が新たな苦痛の始まりだとしても!

「ホワーイ、なぜにそんな苦しみを味わうのデス?」とアメリカ人は思うでしょう。 分かるよチャック、その疑問は。(誰だチャックって)

無間地獄は八大地獄の八番目、もっとも恐ろしい地獄で、 どのような罪を犯した者がこの地獄に堕ちるかというと、

  • 「教義を捻じ曲げ」
  • 「誹謗中傷し」
  • 「自分の主張だけが正しいと言い張り」
  • 「間違った教義を広める」

つまり、野球ファンなら大抵あてはまる地獄なんです!
中日ファンなら堕ちて当然!!

(2012.9.24)

原題無間道
Inferna Affairs
邦題インファナル・アフェア
公開/製作2002年/香港
出演 トニー・レオン(ヤン)、アンディ・ラウ(ラウ)、アンソニー・ウォン(ウォン)、エリック・ツァン(サム)
監督アンドリュー・ラウ
アラン・マック

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