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ウインターズ・ボーン


なんか俺、日本って国で幸せに生きてるなあ。

こうやってビデオ屋行って映画DVD借りてそのレビュー書いたり (あんまり映画の内容に触れませんが) (それレビューじゃないじゃん) (だって他人の映画の感想とかみんな興味ないでしょ) (えっ、お前すべての映画レビューしてる人を否定するような事を) (読書感想文なんかでさ、小学生とかだとその本のあらすじだけ書く子供いるよね。 だらだらあらすじ書いて、「面白かったでした!以上!」みたいな) (「あらすじ九割!感想一割!」) (それは「読書感想文」じゃなくて「読書あらすじ文」だよ!) (映画レビューも感想じゃなくてあらすじが多いね) (あらすじなんて書かなくていいんだよ!俺は書くけど) (どっちや!)、 中日ファン仲間と球場で野球観戦したり、 飲み会で守道の悪口言って盛り上がったり、 好きなものを観て、好きなことをやって、 いま自分が楽しいと思うことを思うままに楽しんでる。

仕事はあるし、今のところ安定した収入もあるし、 食うものにも寝る場所にも困らず、 欲しいものは金さえあれば手に入って(金ないですが!)、 好きなことは気力と体力と金さえあれば自由にやれる (気力も体力も金もないですが!)。

世の中の大抵のことは楽しいことばかりで、 たまにイヤなこともあるけど、 「高木采配が気にいらない」とか、 「テレビ番組が面白くない」とか、 「ツイッターで俺の気に入らない発言するやつがいる」とか、 「このままでは日本はダメになる」 とか、 どうでもいいことばかりです。(えっ!「日本はダメになる」も!?)

映画『ウインターズ・ボーン』はそんなお気楽なファッキン日本人からすれば想像もつかない (いや想像くらいは出来る)(どうかな。日本人みんなバカだから) (でもつい最近まで日本にもあった事だよ) (今でもあるかも知れない) (あるよ)、 自由に生きることの出来ない、 好きなことをやるやらない以前に好きなことを見つける機会もない、 幸せとか不幸せの概念もない、 ただ日々の生活を過ごすために、生きるために一所懸命な人たちの物語です!(←あらすじ)

「むら社会」の中で生まれたときから運命共同体の中に入っている。 生きるために犯罪に手を染め、 村全体が共通の秘密を隠しもって監視しあっている。 そうしないと「生きて行けない」から!

この映画を観終わったあとに思ったのは「そんな村、さっさと逃げ出せばいいのに! そんなとこにいても一生幸せは来ないよ! もっとテレビ観たり、ファミコンしたり、映画観たり、 世の中には楽しいことがいっぱいあるよ! 一緒にドラクエしようよ!」 ってことでした (ま、「それ幸せか?」って話もあるんですが) (「幸せ」の定義は一生かけても結論が出ないかも知れない難しいテーマです)。

でも、ここの少女(主人公)は逃げ出さないんでしょう。 ドラクエもしないんでしょう。 ここにいる限り、永遠に幸せになれないのに。 日々の生活を生き抜くことが人間の幸せであり、夢も希望も無い、 野球もネットもファミコンも無い村の中で、一生を生きて行く。
この映画のキャッチコピーは「少女の希望と成長の物語」だそうですが、 冗談じゃねえよ! 希望なんか何もねえじゃねえか! 成長って何だよ!誰も幸せになってねえよ!

まあでも、本人が幸せと思えば幸せなわけで、 頭に「俺、日本って国で幸せに生きてる」って言いましたが、 「ギャハハ!あいつあんな生活で自分のこと幸せなんて言ってるよ!不幸なやつ!」 ってヨソの星の人には思われてるかも知れませんけどね! (中日優勝すればそれだけで幸せ!)(ってことは俺いま不幸か!)

(2012.9.16)

原題Winter's Bone
邦題ウインターズ・ボーン
公開/製作2010年/アメリカ
出演 ジェニファー・ローレンス(リー)、ジョン・ホークス(ティアドロップ)
監督デブラ・グラニク

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