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ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT


僕も東京に住んで十年くらい経ちますが、東京にこんなところがあるとは驚きでした! (東京は怖いとこやで…)

『ワイルドスピード3』では、主人公のショーンがふとしたことから東京に来て、 日本の文化に驚かされるというお話です。 ショーンは田町のアパートに住み、 朝になると恵比寿駅から電車に乗って(田町から恵比寿までは徒歩です!)、 新宿かどっかの高校に通います。 そして学校が終わると、渋谷の立体駐車場で中国人相手にドリフト・バトルをするのです! ヒュー! シビレルぜ!(東京は怖いとこやで…)

渋谷の立体駐車場ではアメリカ人の若い男女、日本のJK&JD、美人モデル、 アジア系(中国・韓国・香港・台湾?)の顔立ちをした英語を喋る若者が集まって、 バリバリに改造した車を持ち寄り、ドリフト対決をやってるんですよ! こんなに長く住んでるのに、東京は僕の知らないことだらけです!(東京は怖いとこやで…)

ここに集まってる東洋系の顔立ちの人はほとんど韓国か中国系みたいで、 みんな英語を喋っています。たまに日本語も出てきますがたどたどしく、 流暢に日本語を喋ってるネイティブ・ジャパニーズは妻夫木聡くらいしか見ませんでした。 ここでは日本人以外のアジア人たちが! 英語を喋り! アメリカ人やJKと遊んでいるのです! …渋谷なのに、どうして日本人がこんなに少ないんでしょう?

これを「監督が日本人じゃないから」っていうのは簡単です (簡単ならそれでいいじゃん) (あっ、そうか) (じゃあそうしよう)。 監督が日本人じゃないからです!(ビシッ)

アメリカ人にアジア人の顔の区別なんか付かないですしね! 日本人だろうと中国人だろうと韓国人だろうと、同じ顔に見えるんでしょう! ファッキン・アメ公が!

でも、僕は思うのです。 日本という閉鎖性な気質の島国に来た外国人は、 「ガイジン」と呼ばれ、 日本人の見えない「むら意識」に精神的ダメージをくらい、疎外感の中で自然に仲間はずれにされる。 肌の色が同じでも国が違うと差別され、つまはじきにされる。 白人、黒人、中国人、韓国人…受け入れられない彼らは同じ「ガイジン」同士で仲良くなって、 夜中の駐車場に集まってパーティをしている。 そして、排他的な日本人の中にあって、 肌の色も国籍も関係なく誰とでも仲良くできるのが、 いつも日本の大人たちに白い目で見られている「アーパーJK」くらいというのが何とも皮肉で、 この国の現実であるとも思うのです。

ハン(主人公の相棒の韓国人)はショーンを「カウボーイ」と呼び、自分のことを 「テキサスへ逃げてきた逃亡者」と言いました。 テキサスもまた、ヨソ者には厳しい町です (テキサス行ったことないですが) (クリント・イーストウッド主演の西部劇で「ここじゃヨソ者は生きてけないぜ!」というセリフがありました)。

ああ、日本のテキサス・東京! ヨソ者が生きていけない町! 隣の住民の顔も名前も知らないような人々が住み、 隣の部屋で誰かが孤独死しても! 誰も気づかず、誰も悲しまない! ほんまに東京は怖いとこやで… (ま、東京の閉鎖性は、東京の多くの人間が地方出身者だからですけどね!) (つまり地方出身者が東京を怖くしている!) (俺か!) (俺が東京を怖くしているのか!)

ってここまで書いて一応出演者の出身地を調べたら、 主人公のライバル役のタカシ(ブライアン・ティー)って思いっきり日本人でした! (顔つきから中国人かと思ってた!) (生まれてすぐにアメリカに渡ったから日本語下手なだけで、全然日本人だった!) (誰や!さっき 「アメリカ人にアジア人の顔の区別はつかない」とか言ってたヤツは!) (俺か!) (アジア人の顔の区別がつかないのは俺の方か!)

(2012.8.29)

原題The Fast and the Furious: Tokyo Drift
邦題ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT
公開/製作2006年/アメリカ
出演 ルーカス・ブラック(ショーン)、タカシ(ブライアン・ティー)、サン・カン(ハン)、ナタリー・ケリー(ニーラ)、JJサニー千葉(カマタ組長)
監督ジャスティン・リン

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