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インセプション


もしも自分の彼氏彼女に「ヘイユー!実はこのファッキンな世界は夢であって現実じゃないんだぜ! この夢から覚める方法はただひとつ! このビルの窓から!飛び降りちゃいなよカマーン!」 なんて言われたらどうしますか? えっ、「彼氏も彼女もおらんがや!」だって? ごめん変なこと聞いて!俺が悪かった! (その前に人生絶望して飛んじゃいそうですね!)(童貞大事にしろよ!)(そんなもん大事にしても何もいい事ないけどな!)

ま、僕だったら、そうですね、「イヤッホゥゥゥ!」と奇声を発しながら窓からダイブ、 螺旋状に回転しながら落下しつつ右拳を突き出し「スパイラル・タイフーン!」って叫んで地面に激突! んで犬神家の一族のあのシーンのように地面に突き刺さって、 救助隊に大根みたいに引き抜かれ、 駆けつけて来た人たちに、 「俺が死んだら道端に埋めてくれ…春には菜の花、秋には野菊が咲いて…フッ、きれいだぜ…」 って虫の息で携帯電話からツイートします! したら誰かリプライして下さい! 公式リツイートはしなくていいです! 非公式リツイートでお願いします! (俺他人の言葉をそのまま引用する公式リツイート好きじゃないんですよ) (お前5秒前に香取石松の言葉をそのまま引用したやないか) (ごめんなさい車田先生!愛してます!)

夢と現実世界を行き来する映画『インセプション』では、 主人公のコブが妻のモルに「磯野ー、野球やろうぜー」的なノリで 「コブー、ビルから飛び降りようぜー」って誘ってきます。 ここでコブは「ようし分かった君のためなら火の中・水の中! たとえビルの窓の外だろうと!」 と思いっきりジャンプしてまっさかさまに落ちて死んでしまいます。 そこでガバッと目が覚めて、 コブとモルは2人そろって現実世界に戻ったのでした。めでたし!めでたし!

いやそんな話じゃなかった。

まあ「しない後悔よりした後悔」って言葉もありますしね(「やらない勇気」って言葉もありますけど)! コブは奥さんの「ここは現実じゃないのよ」という言葉を信じきれず、飛べなかった。 それでトラウマを抱えるわけですが、 あのときのモルの判断は正しかったのか、間違っていたのか。 落合監督だったら「正しかったか間違っていたかは問題じゃない。 その場面で最善と思える決断をしたまえ」って説教されそうですね!

後悔ってのは「自分は間違っていたのかも」って迷いから生まれます。 自分が最善の判断をしたという自信がないときに生まれます。 「正しい」「間違い」ってのは結果がそうだったかで決まるもんじゃない。 その判断を自分が信念をもってしたか、ってことなんだと思わせる落合監督の言葉でした!

たまにバカな東海ラジオとかのアナウンサーが(「とか」と入れることで東海ラジオに限定しないテクニック) 「あの采配は間違いじゃないですか」とか言いますよね。 間違いかどうかは本人が決めるもの。 てめーが決めることじゃねーよ! バカ! (森アナとか具体的な名前出さないあたり、俺も大人になったなあ)

(2011.12.30)

原題Inception
邦題インセプション
公開/製作2006年/アメリカ
出演 レオナルド・ディカプリオ(コブ)
マリオン・コティヤール(モル)
渡辺謙(サイトウ)
エレン・ペイジ(アリアドネ)
監督クリストファー・ノーラン

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