INDEX

パブリック・エネミーズ


『パブリック・エネミーズ』はアメリカの銀行強盗時代を大暴れしたジョン・デリンジャーの物語です! (さっき聞いたそれ)(さっきって何時だ)

こっちのデリンジャーはあっちのデリンジャーと違って(こっちのデリンジャーって何だ) (あっちのデリンジャーって何だ)、ちょっと暗い影があり、 いつも難しい顔をしてあんまり強盗ライフをエンジョイしてない様子です! 何か悩み事でもあるのかジョニー!俺が相談に乗るぞ!
ちなみにタイトルの『パブリック・エネミーズ』は日本語で「庶民の敵たち」、 FBIが記者会見で、「ジョン・デリンジャーはパブリック・エネミー・ナンバーワンだ!」 と言ったので、新聞・雑誌で 「パブリック・エネミー・ナンバーワン」の文字列が並び、 ジョニーの代名詞となったんですね! (ってジョニーって馴れ馴れしいなお前) (すみませんこれからはミスター・デリンジャーって呼びます)

見た目に陰気で神経質そうなミスター・デリンジャーですが、 手は早いみたいで、 レストランで見かけた美人のビリーを速攻ナンパします。 ビリーは自分の出生や、貧しい生活をしている事にコンプレックスを持っています。 「ねえジョニー、あの人たちがそうしてあたし達を見ているか知ってる?」 「君が美人だからだろ?」 「いいえ。あんな安いドレスでこんな場所に来ているあたしを見て笑っているのよ!」。

そんなビリーを観て観客の女性は思うでしょう。

ああ!かわいそうなビリー!
きっと辛く貧しい少女時代を過ごしてきたのね! ビリーはまるで私! いつも他人の目線を気にして、 自分がどう見られてるか気になって、 そういう自分がイヤになるの! でも、そういうコンプレックスって誰にでもあるよね。 こんなに美人でも、誰だって心に悩み事を抱えているのよ! 私もレストランで服装とか気にするもの! 分かる、分かるわその気持ち!

ジョニーは「ちょっと用事を済ませてくるから、外で待っててくれ」 と、席を外します。するとビリーは、 ジョニーを無視してタクシーで帰ってしまうのです。

ビリー!分かるわその気持ち!
ジョニーったらイケメンだけど女の子の気持ちを全然分かってないの! 寒空でひとりで女の子を待たせるなんてどういうつもり? あたしを口説くんだったら本気で口説きなさいよ! 「ちょっと用事」なんて失礼にもほどがあるわ!
それに怒って帰るビリー、かっこいい! あたしも彼氏の態度にムカついてデートの途中で帰りたくなるときあるもの! まさにビリーはあたしだわ! ジョニー、本気でビリーが好きなら、すぐに追いかけなさい!

男から見ればこんなファッキン・ビッチのクソ女、 さっさと帰れバカ! そんで帰り道にバナナの皮で滑って転べ! 後頭部に犬のウンコつけろ! って感じですね!

こんな感じで『パブリック・エネミーズ』は 強気な跳ねっかえりのビリーが「いい女」を前面に出し、 脱獄や銀行強盗を繰り返してたときはあんなに輝いてたデリンジャーが、 とんだ腑抜け野郎になってしまうって物語です。

パブリック・エネミー=庶民の敵は、美人で性格のキツい女だ!ってことですよ!
デリンジャーみたいな凶悪な恐れ知らずの銀行強盗でも、 みんな女で身を滅ぼすのです!

そういえばデリンジャー狩りの最高司令官、FBIのJ・エドガー長官は、 同性愛者でした。 エドガーvsデリンジャーの戦いで最終的にエドガーが勝利したのは、 エドガーが女に興味がなかったからなんですね!

【今日の結論】 男は女で身を滅ぼす。だから最強の男はホモ。

(2012.11.22)

原題Public Enemies
邦題パブリック・エネミーズ
公開/製作2009年/アメリカ
出演 ジョニー・デップ(ジョン・デリンジャー)、マリオン・コティヤール(ビリー)、クリスチャン・ベール(メルヴィン・パーヴィス)
監督マイケル・マン

INDEX