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マネー・ボール


そうじゃねえんだよブラピ! そいうこと言ってんじゃねえんだよブラピ!

映画『マネーボール』は原題を 「Moneyball The Art of Winning An Unfair Game」 といい、日本語に訳せば 「アンフェアなゲームにウイニングするアート、それがマネーボール」です! (日本語に訳せ!)
つまりアメリカ人は金持ち球団と貧乏球団が戦うことを 「アンフェア」だと思ってるみたいなんですね (そうか、だから広島にいたブラウン監督は 「アンフェアだ!中日はアンフェアだ!」 ってしきりに言ってたのか!) (確かに広島と中日では資金力は中日が上! カネ持ってる中日は悪で、カネのない広島は正義か! なるほど理解した!)(ただのヒガミじゃねーか!)。

で、貧乏球団アスレチックスのGM演じるブラッド・ピットは資金力のなさを 「知恵と工夫」でカバーするんですね。
  • 打率よりも長打率よりも、出塁率を重視する。
  • 打者の能力を評価するのに、打点には意味がない。
  • 選手の将来性には期待を抱かず、高校生は獲得しない。
  • 被安打は投手の責任ではない。
  • 勝ち星も防御率も投手の能力とは関係ない。
といった観点で、選手を電話一本でどんどんトレードするんです。 打率の高い選手を出して出塁率の高い選手を獲ったり、 主力を出して一芸選手を獲ったり、 もう株の取引のように「売り、買い、売り、買い」です。

違うんだよ!そういうことじゃねえんだよ!

僕らが金持ち球団を嫌いなのは、 カネを持ってるからいい補強が出来ることへのヒガミではなくて、 いやそれもちょっとありますが、 いややっぱないですが(中日お金持ってるから)(むしろ金満補強する側ですから)、 僕らが怒ってるのは 「ルーキー時代から応援してきた愛着のある選手を金持ち球団が引き抜く」 からですよ! お金がいっぱいあるからキライなんじゃないですよ! 愛着のある選手を奪って行くからキライなんですよ!

なのに、ブラピときたらトレード!トレード!トレード!
毎日誰かを放出しては値段の安い他の選手と取替える! おいおいおいおい、だから! 値段の高い安いじゃないんだよ! 愛着のある選手を放出するなって言ってんだよ! 選手を何だと思ってるんだ!

ブラピのやってることは、「年俸の高い選手の引き抜きは許せないが、 年俸の安い選手のトレードは全然オッケー!」 という論理のすり替えです。中日でいえば平田や英智や大野や田島を見境なく放出するようなもんです。 あるいは吉見・井端・荒木・森野ら高額年俸選手を出して、 安い選手と取り替えるようなもんです! 違うんだよブラピ! それじゃ読売と一緒なんだよ! 読売はファンの心を踏みにじるトレードをするから嫌われてんだよ!!

で、さんざん金で選手を売り買いしたブラピは最後、 金を取るかチームへの愛着心を取るか選択をせまられますが、 チームへの愛着心は選手にだってあるんだよ!! 選手をさんざん売り飛ばしといて、 なに今さら「お金よりチーム愛」とか言ってんだよ! バカ!

(2012.9.6)

原題Moneyball The Art of Winning An Unfair Game
邦題マネー・ボール
公開/製作2003年/アメリカ
出演 ブラッド・ピット(ビリー・ビーン)、ジョナ・ヒル(ピーター)
監督ベネット・ミラー

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