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トイストーリー3


今もあの広い大陸のどこかで、ロッツォは風を受けて疾走しているんだろうか。

というわけでみんな大好き『トイストーリー3』だから 今さらストーリーの説明なんていらないですよね! ロス市警の名物刑事、トイス&トーリーのコンビが44マグナム片手に大暴れする話です! (違いますよ)

僕は新入りがイヤな仕事をやらされるのは当たり前だと思うんですけどね。 その職場では何の実績もないんだし (中居くんだって最初は引き回しでしたよ!) (誰だよ中居くんって!) (『味いちもんめ』の中居くんですよ!)。 職場のリーダーであるロッツォが仕事の割り振りを決めるのは当然だし、 新人に汚い仕事が回るのも普通です。 なのにアンディのおもちゃ達は 「こんなファッキン仕事やってらんねえよ!もっと楽ちんで簡単な仕事よこせよ!」 と文句を言うんですが、 ゆとりか! おまえらゆとりか!

で、僕はこういう話ではつい悪人に感情移入してしまいがちで、 ロッツォって、 仕事がいやで逃げ出した新人(ゆとり)たちを連れ戻して職場に復帰させようとしただけじゃないですか。 それが彼らの仕事なんだから! そりゃちょっと意地悪なこともしたけど、 きっと皆がかわいいから意地悪したんですよ。(そうは見えませんが!) (命にかかわる意地悪でしたが!)(ツンデレ!ツンデレ!)

最後はロッツォ可哀相過ぎます。死ぬより辛い拷問です。 ロッツォはただ、寂しかっただけなのに!

ロッツォが新しいクマのぬいぐるみを見て、 声もかけずに立ち去る姿なんて涙なくして見れませんよ! 少女に確認するのが怖かったんです! 「ぼくはここにいるよ」 と少女の前に姿をあらわし、 「えー、もういらない」って言われるのが怖かったんです!

リア充連中は 「なんで?そんなの聞いてみればいいじゃん」 と思うでしょうか。 ロッツォは聞けない人なんですよ! 臆病で、寂しがりで、勇気がなくて、 服屋でも店員が近づいてくると逃げ出してしまうような人なんです! 俺には分かります!

ロッツォはみんなと一緒にいたかった。 独りぽっちになりたくなかった。 ただそれだけなのに。 (ロッツォは『トイストーリー』の一作目で新入りのバズ・ライトイヤーに命に関わる意地悪をしたウッディと同じですよ!) (ウッディも寂しいからバズに意地悪したんじゃないですか!) (なのになんでロッツォだけがあんなひどい目に合わなくてはいけないのか!)
結局、あれではロッツォの心はますます荒むばかりで、 彼の心の問題は解決しないんですね。 ああ、可哀相なロッツォ!

俺、思うんですけど、あのロッツォの元オーナー(デイジーとか言いましたっけ、あのビッチ!)。 あれ、将来は男を取っかえ引っかえする淫売になると思いますよ!
愛情とかないんですよ! 体だけが目当てですよ! 男(=ロッツォ)がいなくなったらすぐ新しい男(新しいぬいぐるみ)をくわえ込んで! チビッコたちはあんなデイジーみたいな淫売になっちゃいけないよ! (子供向け映画の感想)

ロッツォが最後キリストのように十字架にはりつけになるのは、 愚かなデイジーの罪を、ひとりで背負っているのです。ああ、ロッツォ!

(2012.9.18)

原題Toy Story 3
邦題トイストーリー3
公開/製作2010年/アメリカ
出演 トム・ハンクス(ウッディ)、ティム・アレン(バズ)、ネッド・ビーティ(ロッツォ)
監督リー・アンクリッチ

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