7月5日に東京エッグで達成された立浪選手会長の2000本安打を記念して、 この日のナゴヤドームは 「タツナミ・デー」 と称され、 タツナミの売れ残りグッズもとい2000本安打記念グッズの発売、 記念うちわの配布などが行われた。
　しかし、2000本安打達成後はすっかり「いつもの立浪」に戻った選手会長は、 この日も３打数ノーヒットと 札幌遠征での夜遊び疲れのリハビリ に終始。それでも試合は福留の同点２ラン、 リナレスの決勝２ランで記念試合を勝利をおさめ、タツナミ・デーに花を添えた。

　そして、ヒーローインタビューでリナレスの爆弾発言が飛び出す。

　 「タツナミ・デー？　実は俺もキューバで2000本安打以上は打っているんだ」

　リナレスには、不思議でならなかったのだ。

　----なぜ、同じ2000本安打を放ちながら、 立浪は英雄で、自分は補欠なのか？

　以下は、7/22終了時の立浪とリナレスの打撃成績比較である。

選手	打数	安打	本塁打	打点	失策	併殺	打率	得点圏
立浪	292	89	10	51	12	9	.305	.310
リナレス	57	17	5	18	0	0	.298	.438

　打席数が違うので単純比較は出来ない。 参考として、リナレスの数字に5.123を乗じてみよう。 （5.123=立浪とリナレスの打数をそろえるための乗数）

選手	打数	安打	本塁打	打点	失策	併殺	打率	得点圏
立浪	292	89	10	51	12	9	.305	.310
リナレス	292	87	26	92	0	0	.298	.438

　数字的に互角、いや、幾つかの勝敗に関わる重要なポイントではリナレスが上回り、 その上、立浪にゲームの勝敗を左右しかねない致命的な弱点 （＝ゴロが取れない）がある事を考えれば、 サードのレギュラーには、 立浪ではなくリナレスを使うのが「一般的な選手起用」と思える。

　それは、リナレスのみならず、誰もが抱く正直な疑問である。
　たとえば、「いつまで野口を先発に使うんでしょう」「いつまでギャラ−ドを抑えに使うんでしょう」 と言う人はいても、「いつまで立浪を三塁で使うんでしょうか？」と言う人はいない。
　何故？　どうして？

　これについて、かつてナゴヤに在住した事のあるＡさんの、貴重な証言がある。

「言えないんですよ、タツナミ君のことを悪くは。 それを口にすると、ナゴヤの病院で生まれた赤ん坊には必ず付けられてる 『体内爆弾』が爆破する仕組みになっているんですよ」

　この証言が、真実であるかどうかは、分からない。
　真実は謎に包まれたままだ。



教えられません。



　もし仮に、立浪をスタメンから外す、あるいはファーストにコンバートするという 普通の選手ならとっくにされて然るべき起用 をもし立浪に行ったとすれば、ナゴヤ人は爆発してしまうという。
　だとすれば再来年、早ければ来年とも噂される「山田監督の次の監督」にはそれを期待できない事になる。 それでは、また同じことの繰り返しではないか！！
　それを実行できるのはもはや、「外部の人間」しかいないのである。

　----「黒船」が来なければ、この国はなにひとつ変わらない。

　立ち上がれ！久志！　このナゴヤの地方球団を、一躍全国区にするために！
　地元企業やタニマチ、新聞社の営業上の都合に左右される事のない、 本当の意味での「ファンのためのドラゴンズ」にするために！
　お前がやらねば誰がやる！！
　リナレスが最初の扉を開けた。 外からやってきた黒船監督・山田久志は、 リナレスが開けた扉の向こうに、進むことが出来るだろうか。それとも？