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【中日】 ●野口-バルデス-久本-遠藤-小笠原 【ヤク】 ○ベバリン-石井-五十亮-S高津 |
まさに、“意地のぶつかり合い”だ。 柳沢が1軍に上がって以来、 完全復活(柳沢と個別練習をするようになってから4勝1敗)したように見えた野口だったが、 7月から谷繁とのバッテリーに戻ってからは “抗議の炎上” ともいえる疾風怒濤の3連敗でキャッチャー交代をアピールしたのである。
この野口の「アピール・プレイ」に、谷繁も負けてはいない。 恋女房の別名でもいわれ、 リードだけでなく精神面、 またバッティングでも投手をサポートするのがキャッチャーの仕事といわれるが、 野口の3連敗での谷繁の打撃成績は、以下の通りである。
全く役に立っていない。 むしろ足すら引っ張っている。 谷繁は「キャッチャーを代えてください」という野口の声なき声に応えるように、 「ボクも野口のときは打てません!」 と自ら相性の悪さをアピール、 いつまでも同じ失敗を繰り返すベンチに向かって、 バッテリー交代を結果で訴えているのだ (なんというチーム愛!)。
もちろん、この3試合の結果だけで、「谷繁が野口のときは打ってない」と
結論付けるのはいささか早計である。
明らかにやる気がない。 そう、谷繁はこの3試合だけたまたま、ではなく、 開幕から4ヶ月間、コンスタントにこれなのだ。 vs 「ピッチャー野口のときは打てない谷繁」 男と男の意地がぶつかり合う。 ホームプレートをはさんで18.44メートル(60フィート6インチ)の距離で、火花を散らす両者の対決。 語り継がれる野茂vs清原、川上vs高橋由に負けず劣らずの 「平成の名勝負」がここにあったのである。 「何とかして(2人の相性の悪さを)ベンチに分かってもらおう!」 同じ目標に、意思をひとつにあわせ、突き進む。 今ここに、二人の目的が一致した。 言葉なくとも心はひとつ、 「平成の名バッテリー」の誕生である。
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